交流会や勉強会など、会合の充実と参加啓蒙

―団結・協力 善知識集う青年部―
(『大白法』H24.3.16)

 モーツアルト、シューベルトといった著名な音楽家が多く誕生したオーストリア。ここにも、正法広布に向かって日々自行化他の信心に励む多くの信徒がいる。
 今回は、その中から青年の中心的存在である、ユリア・プライヤさんにお話を伺った。
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まずは入信の経緯を教えてください。
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〈ユリア〉私は現在、オーストリア青年信徒の責任者を務めています。
 24年ほど前に母が入信しました。当時6歳の私も自然と母と一緒に勤行・唱題しました。子供なりに唱題することでうれしくなり、「これは正しいことだ」と思え、信じるようになったのです。しばらくして母がオーストリアの組織から離れてしまったので御授戒を受ける機会を逸し、約十年間、私と母は2人だけで日々勤行・唱題に励みました。その後父が亡くなり、葬儀の折に紹介者に再会できました。
 2000(平成12)年8月、晴れて御授戒を受け御本尊様を御下付戴きました。日蓮正宗の御僧侶にお目にかかれ、他の信徒とも交流を再開でき、何よりも自宅の御本尊様に勤行・唱題できたことが幸せでした。この信心を通して多くの功徳を頂戴できたのは、まさに御本尊様の仏力・法力の賜であり、深く感謝せずにはいられません。

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青年部としての活動を教えてください。
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〈ユリア〉月に1度以上、青年部会を部員宅で行うようにしています。また、ご登山、フランス信行寺の御会式への参詣、スペイン青年部との交流会等を計画し、一緒に参加できるように啓蒙もします。
 1年を通じて「日蓮大聖人様の御一生を学ぶ」という仏法の勉強会や、翻訳された教学資料、体験談、会合の様子などの写真をまとめた小冊子を、数年に1度作っています。特別な会合として、オーストリア在住信徒の皆さんと、新来者も交えた大きな会合も行いますが、勤行・唱題、教学研鑽、スライドショーや体験発表など盛りだくさんの内容です。青年信徒一人ひとりの持つ能力を活かしながら、励まし合い、一緒になってやり遂げています。
 日蓮大聖人様は、『三三蔵祈雨事』に、
 「甲斐無き者なれども、たすくる者強ければたうれず。すこし健の者も独りなれば悪しきみちにはたうれぬ。(中略)されば仏になるみちは善知識にはすぎず」(御書P873)
と御教示くださっています。多くの善知識が集う青年部の一員であることに大きな幸せを感じ、みんなの努力と力強い協力に心から感謝しています。この団結と向上心を持ち続け、将来の大目的を共に達成できることを願っています。

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オーストリアもキリスト教徒が多い国ですが、折伏に当たって困難なことは何ですか。
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〈ユリア〉はい、確かに欧州諸国ではキリスト教が強く根付いています。キリスト教に関連した伝統や祝日が多く、物事の見方にも深く刻み込まれていますからね。時として仏法の考え方を正しく理解するのが難しく、キリスト教の概念、たとえば「罪」の概念などを取り払うことが難しいと思うこともあります。しかし近年は、教会へ行くのを止めたり古いキリスト教の教義に疑問を持ち始めたりと、人々も少しずつ変わってきている傾向があります。
 もう1つの問題は、「自分には宗教など全く必要ない」と言う人が多いこと。そうは言いながらも、何らかの答えや幸せを求めているのも現実ですから、「御題目を唱え、折伏を行じていくことで幸せになるのですよ」と話すことによって、成仏への道を開くことができると思っています。

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最後に、ご自身の決意と、日本の青年部員へのメッセージをお願いします。
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〈ユリア〉御法主日如上人猊下より賜った、平成27年までに法華講員50パーセント増をとの御命題を必ず達成することを決意しています。また、広宣流布大願成就のために折伏を実践できる立派な人材の育成を心がけていきます。そして意義深い平成27年には、多くの青年部員と共にご登山させていただいて御報恩申し上げられるように、最善を尽くします。
 日本の青年部の皆さん、確信の唱題で夢に向かって進んでいきましょう。この信心は、自分が想像したこともない人生の目的へと導いてくれることを確信しています。国は違えど同じく広宣流布をめざしている私たちは同志です。いつか、総本山でお目にかかりましょう。


▲オーストリア信徒宅での法要。この日新入信者の御授戒も行われた