集まって唱題会や座談会を毎日開催

―折伏を協力してできる環境作り―
(『大白法』H25.1.16)

 ベナン共和国は、アフリカ大陸中西部、東にナイジェリア、西にトーゴ共和国、南は大西洋のギニア湾に面した、人口約9百万人の国である。ガーナ法華寺からの距離は約3百キロメートル、車で10時間ほどかかるが、その経済的首都・コトヌーを中心に、現在約150名のメンバーが日々信行に励み、ベナンの広布に邁進している。
 そこで今回、法華寺ベナン責任者のゼホンペ・コムラン・ベヌワさんに、ベナンの活動状況について伺った。
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まず、自己紹介をお願いします。
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〈ベヌワ〉私は、ゼホンペ・コムラン・ベヌワと申します。建設会社の社長をしており、主に大型貯水タンクの建造をしています。
 1994(平成6)年に、入信して御本尊様を御下付戴きました。その当時より現在に至るまで18年間、ベナンの責任者を務めさせていただいています。家族は、共に信心に励む妻と一人娘で、その娘は現在、仕事の関係でフランスに在住し、パリの信行寺に参詣させていただいています。

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ベナンでも他の国々と同様に布教において困難なことがあると思います。ベヌワさんたちは、どのようにそのことを克服していますか?お聞かせください。
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〈ベヌワ〉まず、ベナンは、他のアフリカ諸国と大きく違う点があります。それは、ほとんどの国民がブードゥー教(精霊信仰)や呪術信仰、自然崇拝などの土着信仰をしている点です。国民の多くがキリスト教徒やイスラム教徒ということにはなっていますが、大半はそれぞれの宗教と同時に、土着信仰をも崇拝しているのです。よって、私たちが一番苦労するのが、1人の人を折伏するのに、2つの宗教について破折しなければならない、ということです。
 特に土着信仰は、教義というより文化的な要素が強く、もっと言うと生活に入り込んでいるために、その思想から離れさせることはたいへん難しいのです。ベナン信徒の中にも、少数ではありますが、未だ土着信仰への執着から抜け切れない者もいますので、その執着を払拭させることができるよう日々努力しています。
 次に挙げられるのは、新入信者に対する勤行と唱題を指導することの難しさです。今まで耳にしたこともない日本語で、一音一句正しく発音しなければならない勤行は、新入信者にとって容易ではありません。実際、私も入信当初はそうでした。しかし、諦めることなく毎日努力した結果、今では何1つ問題なく勤行をできるようになりました。
 日々の勤行・唱題の功徳によって私の誤った振る舞いや考え方が徐々に変化したことを自覚しています。生活全般のすべてが改善され、今現在、こうして家族と共に幸せな毎日を過ごせているのは、まさに御本尊様のお陰であると確信しています。この自身の体験を通じて、勤行・唱題の功徳を一層、強く呼びかけていこうと思っています。
 そして次に、これが最も大きなことですが、法華寺への参詣を指導する難しさが挙げられます。特に毎月の御報恩御講へは、全員に参詣をするよう積極的に声をかけています。しかし、実際には寺院参詣はなかなかたいへんなものです。ベナンから法華寺までは、卜ーゴとガーナの2つの国境を越えなければなりません。道路状況は以前よりもだいぶ改善されましたが、それでも車で10時間以上かかります。渋滞が激しいときなどは、15時間かけて法華寺まで参詣することもあります。
 また、経済的な理由から、信徒のうち多くが、法華寺に参詣するのが難しい状況にあります。しかし、御講への参詣は大聖人様に御報恩申し上げる大切な信心修行ですし、御住職様から直接御指導をいただける貴重な機会です。できるだけ多くの信徒がしっかりと法華寺に参詣できるよう、種々考慮していきたいと思います。
 このように、ベナンでは困難な状況がありますが、何としてでも全員が信仰を続け御本尊様から大功徳を戴けるように、責任者として奮闘していきたいと決意しています。

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厳しい状況の中でも毎年折伏目標を達成されていますが、達成に向けての活動はどのようにされていますか?
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〈ベヌワ〉とにかく毎日、各地区で勤行、唱題会、勤行練習、勉強会等を、みんなで集まってするようにしています。集まることは大事です。毎日集まっていれば、いつでも力を合わせて折伏できるからです。1人では難しい折伏も、2人3人とみんなで協力すればできるのです。
 さらに、年2回ほど御住職様が出張御授戒・座談会に来られます。その際に御住職様から「毎回できる限り大勢の新来者を連れてくるように」と指導されています。
 昨年も7月、10月と出張していただきましたが、計50名の新来者がありました。そして、御住職様の折伏によって、8名の方々が入信されました。その結果、目標としていた「御会式までに30名の折伏」を無事、達成することができました。

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最後に、2015(平成27)年へ向けて決意をお願いします。
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〈ベヌワ〉私たちベナンメンバーは、現在、3つの誓願を掲げています。
 1つ目は、当初13名でスタートしたベナンの布教は、この18年間で150名までになりました。特に、2015年に向けた折伏の活動によって、今年までの3年間で計80名の方々を折伏でき、私たちにとって未曽有の折伏成果をあげることができました。
 この勢いを落とすことなく、残り2年間で50名の誓願目標を掲げ、2015年には、百パーセント増の2百名体制の構築をめざして、日々精進していきたいと思います。
 2つ目は、ベナンでは経済的な理由で登山することができない信徒がほとんどですが、2015年には、6名以上のメンバーで登山させていただけるよう誓願を立て、推進しています。
 3つ目は、現在、メインの座談会会場は私の家の一部を利用していますが、メンバー一同で話し合い、座談会会場の建設を誓願に立て、様々な活動をしています。いつの日か、ベナンの地に日蓮正宗の寺院が建立され、御僧侶と共にベナン広布に邁進できる日が訪れることを念願しています。
 また、私の個人的な誓願としては、残り2年間で20名の折伏目標を掲げています。
 これらの誓願を必ずや達成し、大聖人様に真の御報恩を申し上げることができるよう、また、御法主日如上人猊下の御慈悲にお応えできるように、これからもみんなと共に勤行・唱題を根本に、日夜精進していく決意です。

▲ベナンの総会で