開道山正法寺落慶入仏法要
―ブラジル連邦共和国・サンパウロ市―
(『大白法』H17.7.16/<妙音>WS)
南米ブラジルのサンパウロに御法主日顕上人猊下が御下向あそばされ、新寺院「開道山正法寺」の落慶入仏法要が、諸天の加護のもと晴天に恵まれ、盛大かつ厳粛に奉修された。御法主上人猊下にとっては22年ぶり2度目の御渡伯となり、ブラジルをはじめ南米各地の信徒にとっても待ちに待った御訪問で、現地は喜びに沸き立った。この御親修には、前総監の常泉寺住職・藤本日潤御尊能化、宗務院より渉外部長・秋元広学御尊師、庶務部副部長・阿部信彰御尊師、内事部より大石寺理事・小川只道御尊師、同理事補・小林道剛御尊師ほかが随行し、さらに有縁の御僧侶・寺族が、日本及び他の海外寺院より御出席され、また法華講大講頭の大草一男氏をはじめ、ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・ペルー・チリより代表信徒が出席した。御法主上人猊下御一行は、7月6日に御出国され、9日に正法寺落慶入仏法要、10日に正法寺建立慶祝法要を奉修されて、14日の午後、御帰国された。
御一行は、6日午後0時8分に全日空2便で成田国際空港から御出発あそばされた。米国ワシントンDCで時差調整のため一泊され、翌朝ブラジルヘ向けて再び飛行機に乗られた。御一行は、サンパウロ・グアルーリョス国際空港に、ブラジル時間の7日午後10時32分に御到着。入国手続きを終えられた後、ホテルに向かわれた(日本との時差は12時間)
好天に恵まれた9日、御法主上人猊下には、午後1時15分、ブラジルならびに他の南米各地からの信徒がお出迎え申し上げるなかを正法寺に御機嫌麗しく御到着。早速、正面玄関の山号額・寺号額の除幕式に臨まれた。続いて、初代住職に任ぜられた須藤信大御尊師、御僧侶、信徒各代表、寺族の順に親しく御目通りを許された。
定刻の午後2時より、御法主上人猊下大導師のもと法要が開始された。小林理事補による御本尊御開扉、藤本御尊能化による献膳の儀に続き、読経・慶讃文奉読・唱題と如法に奉修された。この後、御法主上人猊下より、「真実の法たる法華経受持には予証のごとく必ず三類の強敵の出現があるが経文の予証そのままに身に当てて実践され妙法の真髄たる大人格を顕された方が日蓮大聖人である。また『難をのがれん』との日蓮大聖人の大宣言もあり、それは今日、世界的規模において現実の証拠として表れている。今後、難を受けることがあるかも知れないが正義に向かう敵はないのである、強い信心を持って前進するように(趣意)」との甚深の御言葉を賜った。
式の部に移り、アデマール・トシマサ・カジタ講頭より経過報告があった。次いで藤本御尊能化の祝辞、尾林海外部長の祝辞(秋元渉外部長による代読)、須藤住職の丁重なる謝辞をもって閉式した。引き続きアブリンク財団(青少年の人権保護・社会参加を推進する福祉団体)への寄付金目録贈呈が行われた。
この後、御法主上人猊下には、正法寺前庭にて「イッペィ」の木のお手植えをなされた。再び本堂にお出ましになられて記念撮影が行われ、正法寺落慶入仏法要の一切の行事が終了した。
翌10日は開道山正法寺建立慶祝法要が行われた。開式の辞が述べられ、定刻の午後2時に御法主上人猊下が御出仕あそばされ、献膳の儀・読経・唱題と奉修された。この後、御法主上人猊下より、「善」と「悪」について十善・十悪を引いて御指南あそばされ、行学の二道に励むようにとの甚深の御言葉を賜った。式の部ではアデマール講頭による経過報告、藤本御尊能化、海外部長の祝辞(秋元渉外部長代読)、住職謝辞が述べられ、慶祝法要は終了した。2日間にわたる落慶入仏法要並びに建立慶祝法要には、併せておよそ700名の信徒が参列して、御法主上人猊下のもと奉修された法莚(ほうえん)に連なった。
建立慶祝法要を終えられ、サンパウロ市内のホテルに戻られた御法主上人猊下は、午後6時35分より同ホテル内の会場で催された「正法寺落慶入仏法要記念祝賀会」に御臨席あそばされた。祝賀会は、初めに御法主上人猊下より御言葉を賜った後、藤本御尊能化より祝辞が述べられ、秋元渉外部長の発声で乾杯。さらに、かつて一乗寺住職を務められた阿部庶務部副部長の祝辞があった。続いて、大草大講頭、大和正二ブラジル法華講協会第一副理事長から祝辞があり、祝電の披露も行われた。また、来賓のジェイ・カルマン弁護士は、共に任務を遂行したブラジルの弁護士を紹介し、挨拶を述べた。続いて現地信徒により、この日を迎えた喜びに溢れるサンバが舞台狭しと繰り広げられた。さらに、少年部によるダンス、コーラス、カポエイラ(ブラジル古来の格闘技を起源とする音楽を伴う儀礼的スポーツ)等もあり、しめくくりとしてコーラスが日本語による「地涌讃徳」を歌い上げた。最後に須藤住職より謝辞が述べられ、午後9時半に祝賀会は終了。名残を惜しみながら散会となった。
こうしてブラジルでの一切の行事をつつがなく終えられた御法主上人狼下御一行は、11日午前9時にサンパウロを発たれ、ワシントンDCに立ち寄られた後、14日午後2時35分(日本時間)、成田国際空港に御到着あそばされた。
正法寺は、ビルの建ち並ぶサンパウロ市中心地より車で約15分の住宅街の一角にある。このたびの御親修によりブラジルにおける正義顕揚の真のスタートを切った僧俗は、喜びに燃え、正法広布を力強く誓っている。
▲除幕式(左)、落慶入仏法要(右)
▲この日を待ち望んでいたブラジルのメンバー