家族の協力で折伏を推進
―病得て心の財に気付く―
―大韓民国・ソウル布教所―
(『大白法』H25.6.16)
大韓民国の首都ソウル市西部にソウル布教所はある。
今回は、ソウル市南東部とその郊外を含む区域の、婦人部の責任者として、ソウル布教所から車で1時間半の新興住宅街で一家和楽の信心に励み活躍している朴信泳(パク・シンヨン)さんにお話を伺った。
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まず入信とその後の信心についてお聞かせください。
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〈朴〉母の入信後、私が6歳の時に1男5女の兄弟と一緒に入信しました。
幼いながらも、毎日線香の火が消えるまで唱題をしアトピー性の皮膚炎が完治したことが体験となり、母に連れられ座談会に出席するのが楽しみになっていました。
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その後はどうでしたか。
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〈朴〉年齢と共に自分なりに信心の喜びを実感するようになり、青年部として共に活動をしていた夫と結婚し、2人の息子にも恵まれました。
ところが、夫婦が共に信心をしているので誰よりも幸せになるはずと思っていたのに現実はそうではなく、私の不満は、経済的な問題に始まり、夫の信心の姿勢にまで及びました。
当初、私はこの状態を、信心修行を通して変えてみせると決心しました。
でも、後になって振り返ってみると、私は何をしても満たされなかったのだと思います。思うままにいかない現実、既に持っているのに感謝できない心、触れる縁に心を揺さぶられ、自分の望んでいた結果でないと気が済まず、次第に信心は惰性に流され歓喜がなくなっていきました。
それでも、心のどこかでは「御本尊様の御力でしか、自分を変えることはできない」と感じていました。
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病気を克服したそうですが、それは、その後のことですね。
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〈朴〉はい。体に異常を感じるようになりました。痛みや不安はあったものの、耐えられてしまったために、そのまま数年が経過してしまいました。
平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年の翌年、ソウル布教所責任者の゙(ちょ)雄理御尊師に必ず病院に行くことを約束し、これが最後の登山になるかも知れないとの思いで、添書登山をさせていただきました。
登山では御開扉、丑寅勤行に参加させていただいた上、常灯坊の御住職からも激励をいただき、病魔との闘いに正面から挑戦する勇気が涌いてきました。
病院での検査の結果は悪性腫瘍・乳ガンの末期とのことでした。医師より心の準備をするように言われましたが、夫と共に信心ですべてを乗りえようと臨んだので動揺はなく、残りの動ける時間をむだに過ごすことのないよう、その日より時間を作っては唱題、折伏、そして組織活動にと励みました。
すると、重要な臓器に転移はなく、9回を予定していた抗ガン剤治療も3回で済み、無理と言われていた手術を受けることになりました。手術は11時間かかりましたが、無事成功しました。
もちろん再発の可能性は未だにありますが、御本尊様には心より感謝申し上げております。それと、指導教師である゙御尊師をはじめ、周りの皆様に守られているのだと実感することができました。
特に夫と2人の息子が、弱っている私を何とかしたいと一緒に苦しんでいる姿に励まされました。そして今は、それまでの自分自身の慢心と愚かさを深く反省するようになりました。
私にとってこの病気はたいへんなことでしたが、
「病によりて道心はおこり候か」(御書P900)
とあるように、得たものは、もっと大きいものだったと思っています。そして、
「蔵の財よりも身の財すぐれたり。身の財より心の財第一なり」(同P1173)
との御金言のごとく、私自身の心が変わったことこそが、第一の財宝なのだと痛感しています。
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心に残っている折伏の体験について聞かせてください。
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〈朴〉抗ガン剤治療中で、体も重く声も出ない状態の時の折伏でした。その時は、私のほうがよほど不幸そうに見えたのではないかと思います。それでも私も必死でしたので、その人は真剣に私の話を聞いてくれ、今は共に信心できるようになりました。
やはり、折伏は相手の方との状況の問題ではなく、こちらの心こそが大切なので、自分の我見で折伏の相手を選んではならないのだと教えられました。
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折伏を推進するに当たって心がけていることは何ですか。
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〈朴〉家族に対する折伏を心がけています。状況にもよりますが、私が誰か婦人を折伏したときには、すぐにその家族に対しても折伏をします。そのためには夫や壮年の方の協力が必要です。
家族への折伏を心がけているのは、皆で一緒に折伏をしているという気持ちを持つことが、とても大切だと思うからです。
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最後に将来に対する抱負を聞かせてください。
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〈朴〉私は御本尊様によって生かしていただいている身ということを忘れずに、後悔しないよう今の時を大切にしていきたいと思います。
そのためにはまず、思い立つたら先延ばしせず、すぐに実行することだと思います。平成27年・33年の御命題達成をめざして、真剣に精進していきたいと思っています。