御僧侶常駐願いつつ弘教
―毎日の勤行、2時間の唱題を真剣に―
(『大白法』H24.9.16)
昨年秋、未曽有の洪水被害に見舞われたタイ。現在は復興が進み、経済も急遠に回復しつつある。
国民の9割以上がタイ仏教を信奉し、未だ日蓮正宗の寺院がなく、また常駐の御僧侶がいない。
そのような環境の中、今、約5干名の信徒が宗務院海外部の指導のもと、6つの信徒組織を活動基盤に、御命題達成に向けて精進している。昨年は、タイ全体として483名の折伏誓願目標を完遂した。
今回は、信徒組織の1つ「パタヤグループ」のラヨン県(タイ東部)地域の中心者として夫婦で活躍されている、タサニー・ルジパタナポンさんに話を伺った。
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まず、自己紹介をお願いします。
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〈タサニー〉私は1986(昭和61)年に入信し、1991(平成3)年に御本尊様をお受けしました。我が家は工場を経営しており、主人と息子の3人で暮らしております。
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入信後の功徳の体験について教えてください。
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〈タサニー〉入信して26年になります。約十年前、主人は激しい背中の痛みに見舞われて歩行が困難になり、常に介助が必要な状態になりました。しかし、決して落ち込むことはありませんでした。地域の責任者として、ラヨン県地域に正しい日蓮大聖人様の教えを弘めよう、御僧侶の法話を正しく伝えようとの思いから、メンバー宅の家庭訪問を継続しました。困難を抱えたメンバーを激励しているうちに、主人は自らの肉体的な痛みも忘れてすっかり元気になり、この春、8度目の登山をさせていただくことができました。
総本山滞在中は、すべてが夢のようでした。本門戒壇の大御本尊様に、車イスのお世話になってはいても、それ以外は健康な体で、登山もさせていただけたことを心から感謝申し上げました。
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日々の信心修行の中で、心がけていることはありますか?
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〈タサニー〉まずは、毎日決まった時刻に朝夕の勤行をきちんと行うことだと思います。
以前、家庭内で深刻な問題が生じ、家族がバラバラになりかけた時期がありました。ちょうどその時に、タイ担当の海外部の御僧侶から御指導をお受けする機会があり、それ以来、それまでの甘い考えを捨てました。人生を広布のために捧げていこうと決意し、1日2時間の唱題を継続しています。
唱題の功徳は偉大です。どんなに大きな問題でも、自ずと解決していくのです。
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折伏で心がけていることはありますか?
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〈タサニー〉私は外出する前、必ず御本尊様に、「どうか御本尊様に縁のある方と出会い、折伏できますように」と御祈念しています。タイでは、タイ仏教が根深く信奉されていて、世間の人で「南無妙法蓮華経」を知っている人はごくわずかです。タイの多くの人たちに日蓮正宗の信心を伝えていきたい、広宣流布に邁進していきたい、このことに尽きます。
特に私が心がけているのは、御本尊様への絶対の確信を持ち、慈悲の心をもってその人の悩みに耳を傾け、私との縁あるすべての人が幸せになれるよう、心から願うことです。
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最後に、2015(平成27)年へ向けての決意をお聞かせください。
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〈タサニー〉まずは、私たちのグループの本年の折伏誓願目標である50名を完遂します。今年5月には、同心の友と共に折伏を続けていた地方都市チャイナート県に、有り難くも御僧侶方をお迎えし、27名の御授戒を執り行っていただくことができました。今年も後半に入りましたが、仏祖三宝尊への御報恩のため地道に折伏を続けていきたいと思います。
そして、2015年の信徒数50パーセント増の御命題達成に向けて、タイを担当してくださる海外部御僧侶の御指導のもと、私たちのラヨン県地域でも、少しでも貢献できるようさらに折伏に力を注いでいきたいと思います。また、毎月御僧侶から送られてくる教材を正しく理解し、新しいメンバーの育成にも力を注いでいきたいと思います。
最後になりますが、タイには、まだ日蓮正宗のお寺はなく、御僧侶も常駐されていません。日蓮大聖人様の正しい仏法を、常駐の御僧侶から直接お聞きすることができる日が来ることは、私たちの積年の願いです。1日も早くその日が来るよう、タイ信徒一同が異体同心の団結をもって精進していきます。