アフリカの大地に正法が平和と安心もたらす

−トーゴ600名で100名の折伏誓う−
(『大白法』H21.2.16)

 トーゴは法華寺のあるガーナの隣国である。約600名いるトーゴの法華講メンバーは、一国で1地区、さらに9ブロックに分かれており、各地の拠点となる信徒宅を座談会会場として活動している。毎月の御報恩御講や主要な行事には、貸切バスに乗り合わせて国境を越えて法華寺に参詣し、バスの台数は毎月の御講に1、2台、元旦勤行や御会式には4台にもなる。
 昨年の9月20日、21日の両日には、法華寺御住職・阪部信展御尊師がトーゴヘ出張され、首都ロメ、ペベゴ村、アタクパメと回られ御授戒をされた。ペベゴ村で18名、アタクパメでも17名の入信者があった。
 今回は、トーゴの法華講リーダーの中でも、地方都市アタクパメの組織発展に貢献しており、会計としてトーゴ全体の組織をもサポートしているエテクポ・コフィさんにお話を伺った。
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〈Q〉はじめに、エテクポさんの入信について教えてください。
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〈エテクポ〉19歳の時、1991(平成3)年に、アタクパメで友人の紹介で信心に出会いました。それまでは真っ当な圭活を送ることかできず、学校にも行かず、私の態度や行動は目に余るものがあったと思います。しかし、御題目を唱え会合に参加するようになって態度や行動が改まり、学校へも通い始め、兄と共に御本尊様を御下付戴いたときには、積極的に信心活動しておりました。
 当時は、法華寺(ガーナ)もなく、組織的にも確立されておりませんでしたので、信仰を続けるために必死に法華講の同志を探した記憶があります。
 アタクパメの学校を卒業後はガーナの学校に通い始めましたが、一番の問題は信心活動でした。学校でただ1人信心している私は、15名以上の相部屋で周囲に気兼ねしながら朝夕の勤行をし、ひたすら同志に出会えるよう御祈念いたしました。すると偶然、友人が法華講の座談会会場の場所を知っており、そこで見覚えのあるガーナの法華講メンバーに出会えました。一生忘れることのできない感動の日となりました。さらに学校の近くに住むメンバーも紹介していただき、毎日何の気兼ねもなく、朗々と勤行・唱題をできるようになりました。それが転機となり、一層信心活動に励めるようになって人生が変わってきたと感じています。
 その後も約3年間、1日1食しか食べられないことも多く、困難にずいぶん直面しましたが、1度も勤行を欠かさず、どんな距離でも歩いて会合に参加しました。その功徳として、すべての問題を乗り越え、周りが驚くような進学や就職も叶いました。現在はトーゴにある大使館で電話技師として働いています。

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〈Q〉昨年9月20日に出身地のアタクパメにて、17名もの御授戒があったそうですね。
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〈エテクポ〉アタクパメは首都ロメから約160キロ離れた小さな町です。大半の人々は民俗信仰をしています。1989年に5名のメンバーが誕生したのが最初で、以来道のりは決して平坦なものではありませんでしたが、今日、アタクパメは80名以上のブロックヘと成長しました。
 昨年9月に、念願であった法華寺御住職を当地にお迎えするに当たって、折伏のために幾度となくアタクパメとその周辺の訪問を始めました。すぐにたくさんの障害が起こってきました。
 最大の障害は、川の氾濫により、国内の至る所で橋が倒壊し、主要道路の橋が流されたことです。この影響で舗装されていない片側通行の道を通らざるを得ず、倍以上の12時間もかかるようになり、時には丸1日以上かかったこともありました。これは、我々の折伏活動への妨げだけでなく、御住職をお迎えできるかどうかという深刻な問題でした。
 我々はさらなる唱題と活動で立ち向かいました。こういった魔の現れにより、我々のトーゴ広布の道のりにとっての、アタクパメ地域の折伏の重要性を確信しました。御住職を無事に迎えるために、首証ロメとアタクパメ両方のブロックで唱題を増やし、折伏だけでなく、古くからのメンバーへの激励をし、実際に活動する堅固なメンバーの地涌倍増をと訪問を繰り返しました。
 幸いにも倒壊した橋が復旧し、無事に9月20日に御住職をお迎えし、17名の御授戒だけではなく、58名もの古くからのメンバーと55名もの新来者を迎えて、盛大に会合を開くことができました。たくさんの人の努力と精進の結果であると信じます。

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〈Q〉登山と折伏について今後の抱負を聞かせてください。
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〈エテクポ〉私はそれまで、幾度となく登山の話を聞く機会がありましたが、アフリカからの登山は容易ではありません。登山するには、心からの決断が必要でした。御住職や数々の登山経験者から激励され、2007年の海外信徒夏期登山に無事に参加し、夢を実現できました。
 本年は私自身がもう1度必ず登山を果たし、アタクパメの古い友人も2名は連れていきたいと思っております。またその後2年以内に、妻と共に総本山に参詣したいと願っております。
 登山をして一番の変化は、真剣に広宣流布をめざし、折伏をしてそのお役に立てるよう精進するという決意ができたことです。すべてのアフリカ諸国を平和に、そして繁栄させるためには、広宣流布しか方法がないと感じております。
 まずは私個人として、本年末までにさらに5名以上の折伏を達成し、あまり活動に参加しないメンバーにも、家庭訪問を続けたいと思っております。また折伏の縁を絶やさないよう、いつでもどこでも機会を見つけて信心の話をし、折伏をしていきたいと念じております。さらに、常に信心を基本とした考えで生活し、自身の生活にも幸福と平和を維持できればと望んでおります。
 トーゴに9名いるリーダーと話し合い、今年は国内で百名の折伏を達成することを目標としました。必ず達成できるよう精進してまいります。
 さらに、我々の国トーゴに一日も早く寺院が建立され、御僧侶をお迎えできるよう、そのためにも精一杯精進していきたいと思っております。


▲トーゴの法華講のリーダーたち(右から3人目が本人)