『創価新報』のお粗末な誹謗記事を破す
―池田大作が指示!?不当逮捕事件の真相―
―正当な再折伏活動を阻む卑劣な弾圧―
―仏法上での正邪賞罰はすでに確定―
(『慧妙』H23.9.1)
『創価新報』(8月3日号)に、「『再折伏』の呆(あき)れた実態あらわに」等の見出しのもと、理境坊信徒である2婦人の提起した裁判について、誹謗(ひぼう)記事が掲載された。
読者からの問い合わせもあるため、この件につき妙観講広報部に取材した--。
【事件発生までの経緯】
まず、事の発端は平成19年10月、理境坊信徒(妙観講所属)の2婦人・生田和子さんと伊藤奈津美さんが、再折伏のために東京都中野区に住む学会員婦人宅を訪問したことに始まる。
すでに学会葬にも反発して活動から離れていたI婦人に、玄関先で「1日も早く日蓮正宗に戻るべきこと」を話すと、I婦人はすんなりと学会からの脱会を決め、その場で2人の持参した勧誡願に署名・捺印した。
そして、本人も気付かぬうちに交換されてしまっていたニセ本尊を処分することとなり、I婦人は、自らニセ本尊を処分することに同意した旨(なね)を記した「確認書」に住所・氏名を記入して押印し、自分の手でニセ本尊を外し、ハサミで切断したのである。
その後、I婦人は2人にお茶を勧(すす)めるなど、終始なごやかな雰囲気で、帰り際(ぎわ)に伊藤さんが自分の住所・氏名・携帯電話の番号を書いて渡し、2人はI婦人宅を出た。
ところが、これを知ったI婦人の娘や周囲の学会男子部が騒ぎ出し、伊藤さんの携帯電話に脅迫(きょうはく)電話やメールを送り続け、果ては伊藤さんの自宅ドアに脅迫状のような貼(は)り紙までして、伊藤さんをI婦人に接触できないようにして、I婦人を学会の中に囲(かこ)い込んでしまった。
それから5ヵ月以上が経過した平成20年3月、なんと、事前に1回の事情聴取もせぬまま、警視庁が伊藤さんと生田さんの自宅に相次ぎパトカーを差し向け、いきなり手錠をかけて逮捕してしまったのである。
しかも、伊藤さんについては、I婦人に自分の連絡先まで渡していることから分かるように、逃げも隠れもしないことがはっきりしており、生田さんに至っては、先に伊藤さんが逮捕されたのを知って、自ら何度も警察署に赴(おもむ)き「自分から事情を聴取してほしい」と申し出たのに、警察はこれを頑(かたく)なに「必要なし」と拒否しておいて、自宅に押しかけ逮捕に踏み切っている。
これでは、まるで見せしめのための捕縛(ほばく)であり、人権も何も、あったものではない。
しかして、このことを厳しく指摘した妙観講広報部の緊急広報活動が功を奏したか、事件はこれ以上の拡大を見ることなく止まったが、信頼できる情報筋によれば、2婦人逮捕の後、妙観講そのものに対する強制捜査が計画されており、そこには学会関係者も同行する予定だったが捜査は急に中止になった、とのことである。
【冤罪は誰の目にも明らか】
さて、警察によれば、2人の逮捕容疑は「住居侵入」「強要」「器物損壊」。すなわち、脳梗塞(のうこうそく)の後遺症でペンを握(にぎ)ることもできないI婦人の家に、宅配便の業者に化けた2人が押し入り、おびえているI婦人の手に無理やりペンを握らせ、手をつかんで署名させた上、勝手に住居に上がり込んで本尊をハサミで切断した―という。
むろん全く事実と異なる作り話であり、不当逮捕である。
その証拠に、I婦人と2人は、玄関先で(I婦人は玄関を上がった処に立ち、2人は玄関の土間に立ったままで)話をし、そこにあった下駄箱の上でI婦人は勧誡願に署名・捺印をしているのだが、そのような向かい合わせの態勢では、相手の手をこちら側からつかんで無理やり字を書く、などということは物理的に不可能である(実際、何回、実験してみても不可能であった)。
2人を逮捕した警察署も、また検事も、こうした現場検証を行なえば明らかになるものを、何故か、この基本的な捜査である現場検証を全く行なっていないのだ。
また、警察が事情聴取もせずに2人を犯罪者と決めつけた最大の根拠は"I婦人は手が不自由で字が書けなかった"からだというが、これについても、I婦人宅へ行っていたホームヘルパーが、「I婦人は自分で名前も書けたし、1人で風呂に入り、料理や洗濯もしていた」と証言し、なんとI婦人の自筆の署名が入った書類まで保管していた(その文字は、勧誡願や確認書に記されたI婦人の署名と酷似していた)。
にも拘(かか)わらず、後の裁判(2人がこの不当逮捕を不服として起こした民事訴訟)では、1審・2審とも、これらの重要な証拠を無視して一顧(いっこ)だにしないのである。
結局、生田さん伊藤さんの2人は拘留期限いっぱいまで身柄を拘束され、超訴猶予処分となって釈放された。
何としても納得のいかない、不審きわまりない事件である。
【国家権力動かした池田】
ところが、この事件の最中、『週刊新潮』(平成20年4月17日号)が、
「公明党のドン・藤井富雄元都議が所轄警察署に乗り込んで圧力をかけ、2婦人を逮捕させた」(趣意)と、不当逮捕の裏事情を暴露(ばくろ)した。やはり圧力によるものだったのだ。
すでに0Bとなっている元都議会副議長という大物の藤井を動かすとしたら、創価学会・公明党にとっての絶対の指導者・池田大作以外にありえないのではないか―。しかも不当逮捕が行なわれた前の月(平成20年2月)には、妙観講々頭・大草一男氏が、学会大幹部らの起こした組織犯罪の責任を糺弾(きゅうだん)する書面を池田大作宛(あ)てに送付していた。不当逮捕はその意趣(いしゅ)返しではないのか―
そう確信した大草講頭は、池田大作宛てに「公開質問状」を突き付けた。その原文の一部を紹介すると、
「(『週刊新潮』の記事が出て)以来4ヵ月が経過しますが、この記事に対し公明党・藤井氏からの正式な抗議・反論が一切なかったことを見ると、どうやら報道は真実だったのではないかと思われます。この、現役引退している有力者・藤井氏の動きの蔭(かげ)には、貴殿から藤井氏への指示があった、との声が聞かれますが、それがもし真実だとすれば、"政教一致"の疑惑にもつながり、事態はますます重大であります。(中略)学会・公明党による権力濫用(らんよう)が行なわれるかどうか等を知るために、極めて重要な質問でありますので、真実ありのままをお答えください。むろん、回答できないので無視黙殺する、というのも1つの回答であります。(中略)婦人講員2名の不当逮捕事件に関し、貴殿は公明党の創立者として、藤井富雄元都議に、警察への働きかけを指示しましたか?していないとすれば、どうして藤井元都議が動いたのでしょうか」
等というものであった。
この重要な公開質問状に、池田大作は完全に回答不能に陥(おちい)り、黙認してしまったのである。
これをもって妙観講では、2婦人に対する不当逮捕は池田大作が藤井元都議を動かして起きた事件であり、これは、池田が国家権力(むろん全〈すべ〉てとはいわぬが)を動かすことができる、という事実、すなわち現在の日本には真の三権分立も政教分離も存在しない、という事実を物語るものである、と断定した。
【御金言どおりの法難の相】
これを信仰上からいうならば、謗法充満の国土において、邪法の悪比丘(あくびく)と権力を握る悪王とが結託して、正法の信行者を不当に弾圧するという事態―すなわち謗法者が国家権力を使って起こした法難である。であれば、『開目抄』に
「謗法の世をば守護神すてゝ去り、諸天まぼ(守)るべからず。かるがゆへに正法を行ずるものにしるしなし。還(かえ)って大難に値ふべし。金光明経に云はく『善業(ぜんごう)を修する者は、日々に衰減(すいげん)す』等云云」(御書571頁)
と仰せのごとく、いくら正義と正当性を訴えても、それが認められる可能性は極めて少ない。
しかし、熱原法難において、"稲泥棒"という無実の罪で捕らえられた信徒が処刑されてしまった後、大聖人が日興上人に御指示されて、あえて問注所に「問注」(訴え)をなされていることを拝し、たとえ訴訟が受け入れられなくとも、諸々の証拠を法廷で示して、後世のために真実を明らかにしておくべきである、と、2婦人は民事訴訟に踏み切ったのである。
この裁判の過程で、2婦人の側は無実を裏付ける多数の証拠と、事件の背後に学会の暗躍があることを示す証拠を提出し、裁判の記録に留めたが、案に違わず、1審・2審共に2人の訴えは斥(しりぞ)けられてしまった(現在、最高裁に上告中)。
そして今回、『創価新報』が誹謗記事を載(の)せているわけだが、この事件の本質的な決着(すなわち2婦人の不当逮捕は、法難によって起きた冤罪である、という事実の解明)は、すでに、池田大作が公開質問状の内容を黙認した時点で確定しているのである。
また仏法上においては、法難を受けても怯(ひる)まずに信心を貫いた2婦人が、日蓮大聖人よりの御嘉賞を賜(たま)わるであろうこと、また池田大作ら謗法者が身を滅ぼすことは、御金言に照らして間違いない。
いずれにしても、我々が破邪顕正の折伏を進めていけば、今後も魔の跳梁(ちょうりょう)は起こるであろう。
しかし、そこにこそ転重軽受による罪障消滅の道がある、と確信して、折伏弘教に精進しようではないか。
▲不当判決を奇貨とし、『創価新報』は大ハシャギだが―(写真は東京高裁と『創価新報』平成23年8月3日付のコラージュ)