創価学会破折
"自界叛逆難"に揺れる学会!

―造反会員らが学会首脳を痛烈に批判―
―発端は巨大墓苑事業に拘わる不正疑惑―
―学会本部前での乱闘騒ぎに警察も出動―

(『慧妙』H18.7.1)

 今、創価学会内部で、注目すべき内紛が起きている。創価学会の運営する巨大墓苑(大分)に絡み、創価学会最高幹部の1人が不正を働いていた、として、これを糾弾する動きが、大分の学会員を中心に湧き起こった。そして、事態を収拾しようと除名処分等をもって臨(のぞ)んだ学会本部との間で、対立が深まっている、というのである。
 その、"自界叛逆難(じかいほんぎゃくなん)"ともいえる内紛に肉薄する。


【会員の不正追及の声に手を焼く学会】
―秋谷自ら沈静化を図るも"火に油"―
 創価学会に、"自界叛逆の難"が発生し、秋谷をはじめとする創価学会首脳は、その沈静化に躍起(やっき)になっているようだ。
 すでに、一部週刊誌が報じているので御存知の方もあろうが、本年4月中旬より、大分県の創価学会員らが痛烈な執行部批判を繰り返し、しかもそれが、だんだんとエスカレートしてきているのだ。
 去る4月17日、東京・信濃町の創価学会本部に、大分県在住の学会員7〜8人が車で乗りつけ、「真実の声を聞いて」などと書かれたプラカードを手に、"秋谷会長と面談させよ"と学会職員に迫(せま)った。
 これを拒(こば)んだ学会職員との間で乱闘まがいの騒ぎが始まり、双方合わせ30人ほどが罵声(ばせい)を浴びせ合い、つかみ合いを始めるなど収拾が全くつかなくなって、ついには警察が出動するに至ったのである。
 大分県の学会員が何故、本部を"襲撃"したのか―、じつはその裏には、何ともおぞましい学会の実態が隠されていたのだ。
 4月4日、創価学会は、大分県の総県幹部ら2名を除名処分にした。その理由は、学会員の間に、最高幹部に関するデマや中傷を流した、というもの。
 除名になった2人が何をしたのか、というと、昨年7月20日にオープンした「創価学会九州池田記念墓地公園」の運営に関し、創価学会の最高幹部の1人が、出入り業者などに対して法外なマージンを要求した、という話の真相を探ろうとし、さらには、その最高幹部の女性問題の噂にも踏み込もうとしていたのである。
 学会本部は、その動きが大分創価学会の中で大きな波紋にならないうちに、除名処分にすることで揉み消そうとしたらしい。だが、これが逆に、火に油を注ぐ結果となり、ついに4月17日の本部前における乱闘騒ぎにまで発展したのである。
 その後、騒ぎはさらに拡大した。すなわち"造反組"は、今度は、事件を糾弾し、秋谷栄之助の退陣を迫る署名を呼びかける文書を作成して、全国各地にある創価学会の会館にFAX送信するなどし始めたのだ。
 この騒ぎを収めようとしたのか、会長の秋谷栄之助は5月14日、副会長の谷川、男子部長の佐藤、婦人部長の高柳らを率(ひき)いて自ら大分県に乗り込み、大分総県の「希望総会」なる、聞き慣れない名称の会合を招集。そこで"師と同じ心で戦う真の弟子として、共々に前進を"などと団結を訴えた。
 この会合では新人事も発表され、大分の最高幹部が"新たな常勝の歴史を"と強調するなど「新生・大分」を盛んにアピールしたのだが―それでも騒ぎは収まる気配を見せず、"造反組"は、次々に糾弾文書を作成し、今も全国の会館に送り付けているのである。


【現執行部の進退問題にまで発展?】
―疑惑解明求め徹底抗戦の造反会員―
 本紙も、それらの糾弾文書のうちのいくつかを、さるルートを通して入手することができた。
 糾弾文書のうちの1つは、「『九州池田記念墓地公園』に関する不正を糺(ただ)す会」名で発行された、「九州池田記念墓地公園」に関する情報提供を求める文書。その内容は次のとおり。
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 お願い!!九州の各県にお住まいの方へ 情報の提供を求めています。
 日本最大の宗教団体である「創価学会」では、昨年(平成17年7月)大分県日田市天瀬町湯山1484〜4に敷地30万坪といわれる「九州池田記念墓地公園」なる墓苑をオープンしました。
 ところが、この墓地造成に絡(から)み、当初より様々な不正が噂されていました。週刊新潮(平成18年5月18日号)によれば、「この墓苑が出来る前後から、巨額のワイロや法外なマージンが飛び交っているという噂(うわさ)が学会内で流れていたのです」「墓苑に出入りしている土産物業者から"学会幹部から売上の2割近いマージンを要求されている"とこぼされたことがあります。そうした不正に怒り、実態を調べていたのが、除名された幹部たちでした」など、多くの不正が囁(ささや)かれています。
 そこで、私たちはこの墓地造成に絡むすべての不正を告発すべきだと考え、立ち上がりました。
 九州在住の皆様方で、この巨大墓地に絡む不正の内容を知っている方がおられましたら、情報をいただきたいのです。どんな些細(ささい)なことでもかまいません。なにとぞ御協力をお願いいたします。もちろん、個人の秘密や情報は固く厳守いたしますので、よろしくお願い申し上げます。
仮称 「九州池田記念墓地公園」に関する不正を糺す会
略称 【KIT】キット
連絡先 電話○○○
    FAX○○○」
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 不正の徹底糾弾を宣言し、情報提供を求め、連絡先の電話番号まで明記しているところに、造反学会員達の"本気度"を読み取ることができる。
 また、連絡先を同じくして、「永遠の師・池田先生直結の会」名で発行されている糾弾文書もある。
 こちらは、大分で行なわれた会員の除名処分は不当極まるものである、と、現・学会執行部を批判しつつ、学会員に池田大作に直結するよう、呼びかける内容。
 我々の立場から見れば、
 「源濁りぬれば流れ清からず」(御書465頁)
の道理で、創価学会執行部の濁りは所詮、源である池田大作が汚濁しているためである、と判(わか)るが、この不正を憤(いきどお)る造反学会員達には、まだそれが判らないらしく、池田センセーだけは信じたい、との空(むな)しい期待を抱いているようだ。
 ともあれ、この主張は、幹部の不正は不正としてきちっと処断し、創価学会にとって"永遠の指導者"である池田センセーだけは信じていこう、というものだから、九州創価学会の段階ではとうてい処理できず、前述のように、秋谷ら中央幹部が自ら乗り込む事態にまで至ったのであろう。
 しかも、それで騒ぎが収まるどころか、むしろ「火に油」の状態にしてしまったのだから、現執行部の進退問題にまで発展する可能性もあるかもしれない。


【尽きない学会大幹部の不正疑惑】
―衆人環視状態にどう出る学会!?―
 ところで、学会最高幹部の不祥事は、これまでも、たびたび漏(も)れ伝わってきた。
 例えば、平成10年の暮れから平成11年1月にかけて、学会内部から発信されたと思われる『天鼓』なる怪文書がある。これは、当時、M副会長に代わって"売り出し中"の某副会長が、平成7年の秋頃、各地の会館に自動販売機を設置している飲料会社に多額のリベートを受け取るなどの不正行為を働いていたことを"暴露(ばくろ)"。そのためかどうか、某副会長はその後、エリートコースから外れ、まるで"飛ばされた"かのように地方に出向してしまった。
 この某副会長に限らず、学会最高幹部の不祥事は、他にもいろいろな形で漏れ伝わってはくるが、いずれも内々に処理されてしまうのか、一般学会員まで巻き込むような、大きな問題になることはこれまでなかった、といってよい。
 それに対し、今回の大分の"反逆者"達は、現・創価学会執行部に対し真っ向から戦いを挑(いど)んで告発を行ない、しかもそれは、すでにマスコミの知るところとなっている。すなわちこの面でも、創価学会は下手な動きができない状況に置かれてしまっているのである。
 さて、この"自界叛逆難"は、今後どのように展開していくのか―。本紙もまた、しっかりと注目していきたい。


▲乱闘事件を報じた『フライデー』と、秋谷らの最高幹部が乗り込み、大分で行なった「希望総会」について報じた『聖教新聞』=創価学会の"自界叛逆難"は泥沼状態


■除名騒動で「パトカー出動」の現場も独占撮
―秋谷会長の退陣を求める署名がついに500名を超えた―
(『フライデー』H18.6.2/<創価学会ウォッチ>WS)

5月14日、秋谷栄之助会長(75)は男子部長や婦人部長など、まるで全国幹部会レベルの大物を引き連れて大分入りした。表向きは、大分で行われた総会に出席するため、とされている。しかし背景には、大分在住の元幹部学会員Aさんら2人が受けた除名処分に端を発する、一連の騒動があった。


<コトは4月17日にさかのぼる。>
 学会本部から約150m離れている駐車場内で“事件”が発生した。「真実の声を聞いて」「心ある幹部の方に会わせて」といった趣旨の言葉が踊るプラカードを手に握りしめ、除名処分の撤回を求めて大分から上京してきたAさん一団と、それをなんとか阻止しようとする警備員らとの間で、計30名による“激突”が起きたのだ。
 「学会本部へ向かおうとした一団が警備員に阻止されたため、もみ合いが始まったようです。『通せ』『大分に帰れ』などと罵倒しあっていましたよ」(目撃した人物)
 あまりに激しい争いは、パトカー2台が出動する事態にまで発展。結局、双方とも警察から事情を聞かれ、一団は警察の説得に応じる形で、学会本部に入ることなく引き上げたという。


▲パトカーまで出動した"事件"現場


<なぜ、学会の“聖地”信濃町で、こんな異常とも言える騒動が発生したのか。>
 そして、そもそも騒動を巻き起こしたAさんらは、なぜ除名処分を受けていたのか―。
 Aさんは「何も話すことはない」というのみ。そこで、九州在住の学会員・Bさんに取材すると、こう解説した。
 「昨年7月15日、大分県日田市に九州池田記念墓地がオープンしています。ところがこの公園内にある土産物屋や出入り業者たちが、売り上げの20%に近いマージンを学会の九州幹部に抜かれているという話を、Aさんらは聞きつけたのです。
 それだけではありません。学会内では“ご法度”とされている女性問題を、ある九州の最高幹部が起こしているという話もAさんらは耳にした、というのです」
 こうした“疑惑”を徹底的に調べるよう、Aさんは大分総県長の地位にあった山本恵二副会長に何度も依頼したものの、山本副会長は逃げ回り、十分な調査をしようとしなかったという。
 「それどころか、Aさんらは逆に組織を撹乱したとして、一方的に除名処分を下されたのです」(Bさん)
 本誌は真相を確かめるべく山本副会長を直撃した。すると、「いや、そのへんはまあ、本部に聞いてください」というだけで、なにも答えようとしなかった。代って学会広報室が回答する。
 「2人は、当会幹部に不正や不祥事があるかのような事実無根の発言を繰り返して当会および会員の名誉を毀損し、反省もないことから除名いたしました」
 先述の通り、Aさんらは直訴を試みて上京したものの、あえなく失敗。すると今度は、秋谷会長の退陣を求める署名運動を開始した。全国各地の学会員や一般市民に呼びかけるとわずか1週間で500名ほど集まったといい、こうした動きをけん制するため、危機感を抱いた秋谷会長が自ら大分に乗り込んだ、というわけだ。
 秋谷会長は関係者に、「最後は自分が責任をもって決着をつける」と洩らしているようだ。


▲退陣要求署名


<ジャーナリストの乙骨正生氏が話す。>
 「これまで学会が堅持してきた統治機構にヒビが入ってきた証拠といえ、今後、こうした“造反”が全国に波及する可能性は十分にあります」
 立て続けに起こった2つの事件は、磐石を誇る創価学会崩壊の予兆なのか。