「創価学会破門」の意味

―「創価学会破門」=「学会員破門」ではない―
―信徒除名されたのは最高指導者・池田のみ―

(『慧妙』H23.9.16)

 平成2年以降、創価学会は宗門誹謗(ひぼう)、教義逸脱(いつだつ)を繰り返し、宗門の善導には全く耳を貸さず、かえって背信行為をエスカレートしていった。
 それに対し宗門は、平成3年11月、学会に対し『解散勧告』をし、ついには『破門通告』を発し、創価学会を破門処分に付した。
 この破門処分の対象は、「創価学会およびSGI、並びにこれに準ずる組織」ということになっており、「団体」に対する破門処分であり、創価学会員「個人」に対する処分ではなかった。
 したがって、本宗信徒である学会員個人としては、寺院での儀式を願うことも、また総本山へ登山して御開扉をいただくことも、できたのである。これは名誉会長個人から一般会員個人に至るまで同じである。つまり、平成3年の破門通告の時点にあっては、池田大作個人も、日蓮正宗信徒としての地位が残されていたのである。
 とはいうものの、処分の経緯(けいい)にしろ、処分の内容にしろ、学会員には正しく伝わるはずもなく、『聖教新聞』や『創価新報』紙上では暴言の限りを尽くして宗門誹謗の報道を展開してきた。また、その一方で「52年路線」における教義逸脱を再び繰り返したのである。
 さらには池田個人も、あらゆる会合において、宗門・御法主上人に対する誹謗中傷のスピーチを行ない、学会員の日蓮正宗の信仰を妨害する行為をしたのである。
 この池田の行為は、日蓮正宗の宗規に抵触するものであり、信徒除名処分に処することが相当と判断されたため、平成4年3月28日、信徒除名処分に付する旨の通知書が送付された。これは、あくまでも「池田大作個人」宛であることから、池田が所属していた東京・新宿の大願寺を統轄する、東京第2布教区の支院長(当時)高橋信興御尊師名で、通知されたものである。
 この通知では除名処分の理由として、池田が創価学会の最高責任者という立場でありながら、日蓮正宗の宗義に違い、宗門を誹謗し、御法主上人および僧侶を誹謗し、異説を唱え、信徒の信仰を妨害し宗内を乱した、とある。
 そこに挙(あ)げられている実例をいくつか紹介すると、平成4年2月27日、沖縄池田平和会館における、第1回アジア総会・平和音楽祭(第51回本部幹部会、第2回沖縄県総会)のスピーチで、
◆現在、日顕宗は、世界中の、あらゆる仏子を苦しめ迫害(はくがい)している。ゆえに我らは、大聖人の仰せのごとく、断固として、これらの魔軍と戦わねばならない
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と述べたこと。また、
◆インドである方が言われていた。"総本山に参詣しなければ功徳がない"という宗門の主張は、道理からいっても、まったく意味をなさない--。…仏法に照らしてはもちろん、世法の常識に照らしても、まことに滑稽(こっけい)な、笑い話のような主張である。すべて黒い意図による己義であり邪義である(大拍手)
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と述べたこと。さらに、平成4年4月26日、中部池田記念講堂における第53回本部幹部会(第8回中部総会)のスピーチで、
◆日顕宗の寺院は天魔の住処、魔窟(まくつ)になってしまった。私どもの供養した寺院である。天魔は追放せねばならない(大拍手)
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などと発言したこと。これらを含めて7ヶ条にわたる実例を挙げて、宗規に違反している実態を示し、さらに52年路線に対する反省の反故(ほご)、度重なる教義逸脱・背信行為をもって除名処分の理由としている。
 なお、この通知書到着より30日間、弁明の期間が与えられたが、これに池田は何の返事もしてこなかった。
 これにより、池田大作は名実ともに「邪宗の徒」となったのである。


▲平成4年7月4日、宗務院は記者会見を行ない、池田大作への通知書送付を発表した