元財務副大臣(公明党)遠山清彦 貸金業法違反で起訴される!

―前衆院議員・太田昌孝の元秘書も同容疑で起訴

"「クリーン」「清廉」の党に汚点"と各紙はいうが

(『慧妙』R4.1.16

 

 令和三年十二月二十八日、東京地検特捜部は、元公明党衆院議員で、かつて財務副大臣を務めていた遠山清彦(52)と、前公明党衆議院議員・太田昌孝の元政策秘書の渋谷朗(61)、ならびに融資の斡旋(あっせん)を行なっていた牧厚(74)・川島裕(78)の四名を、貸金業法違反(無登録営業)で在宅起訴した。

 遠山らに対する起訴理由は、貸金業の登録をせずに、日本政策金融公庫の新型コロナウイルス対策特別融資等の仲介をし、謝礼を得ていた、というもので、遠山の場合、違法な融資仲介は百十一回に上り、企業側から受け取った謝礼は合計で約一千万円以上になっていた。

 遠山は起訴内容を認めていて、得た謝礼は私的な飲食などにも使っていたという。以下、『毎日新聞』(令和三年十二月二十九日付)より引用する。

〈関係者によると、遠山元議員は牧被告の依頼を受け、元秘書2人に公庫に電話をかけさせるなどし、融資を希望する企業に公庫の融資担当者を紹介。企業側からは融資額の3%程度が牧被告に手数料として支払われたとされる。

 遠山元議員は、牧被告側から謝礼として約700万円を受け取ったことを認めている。緊急事態宣言下の今年(21)1月に東京・銀座のクラブを訪れていたことが発覚し、2月に議員辞職した後も融資仲介を継続し、牧被告側とは別の業者から300万円程度を受領したことも認めているという。特捜部は元秘書2人を起訴猶予(ゆうよ)処分とした。

 起訴状によると、遠山元議員は20203月~今年(21)6月ごろ、公庫の融資担当者を111回、複数の企業などに紹介したとされる。一部は副財務相在任中(199月~209)

に行なわれた。111回のうち29回は牧被告から依頼を受けたとされる。渋谷元秘書は川島被告と共謀して196月~214月ごろ、融資担当者を87回、複数の企業などに紹介したとされる。

 遠山らが在宅起訴されたニュースは、新聞各紙が一面で取り上げた。また一面のみならず、社会面や政治面・総合面などにも関連記事を並べた。

 それらの中で異口同音に語られたのが、「『公明のプリンス』転落 酒とカネつまずき」(『毎日新聞』)「『次代のリーダー』裏の顔 口利き『楽に稼げる』」(『読売新聞』)等の見出しに象徴される、カネに対する遠山のあざとさ。それと同時に、「クリーンの看板どこへ」(『朝日新聞』)「公明『清廉さ』に傷」(『読売新聞』)といった見出しに象徴される"汚職とは無縁を看板にしてきた公明党を襲(おそ)った前代未聞の不祥事"という論調だ。

 しかし本当に、遠山だけがカネにあざとく、公明党の全体は「クリーンな政党」なのだろうか(以下略)