立正安国論正義顕揚750年記念大法要

(『大日連』H21.8)

 まばゆいばかりの盛夏の陽光が燦々(さんさん)と降り注ぐなか、7月15日・16日の両日、御法主日如上人猊下大導師のもと、総本山大石寺において「立正安国論正義顕揚750年記念大法要」が奉修された。
 末法の御本仏・宗祖日蓮大聖人は文応元(1260)年7月16日、末法濁悪の世の一切衆生を救済すべく、『立正安国論』の奏呈をもって正義を顕揚あそばされた。
 この『立正安国論』の正義は日本乃至世界全人類に対する根本的な教導の大指針であり、恒久平和を築くべき根本要旨である。本平成21年は、日蓮大聖人の『立正安国論』奏呈より750年に当たっており、本宗においてはこれを奉讃すべく、平成14年の宗旨建立750年慶祝記念総本山奉安堂落慶記念大法要の砌(みぎり)に、前御法主日顕上人猊下より賜った「地涌倍増」と「大結集」の御命題達成に向けて、宗内の全僧俗が邁進してきた。
 また、平成18年4月には御法主上人を総裁と仰ぎ、八木日照総監を委員長とする「立正安国論正義顕揚750年記念局」が設置された。この記念局のもとで、
@記念大法要ならびに大結集総登山
A地涌倍増大結集推進
B総本山総合整備事業
C記念出版事業
Dその他の事業
がそれぞれ遂行され、既に本年1月からは「立正安国論正義顕揚750年記念50万総登山」が実施されている。
 また、御命題の中核となる地涌倍増大結集推進においては、「布教区別広布推進会」や「広布推進僧俗指導会」などが開催されて折伏と大結集の推進が強力に図られるとともに、昨年は全国4会場で「地涌倍増大結集推進決起大会」が盛大に開催され、7万8千名の目標を大きく上回る8万4千3百余名が参加して、本年に向けての気運を高めた。
 そして総本山総合整備事業においては、建立以来377年を経た御影堂の大改修工事が開始されたほか、世界中から登山参詣する信徒が安全かつ快適に過ごせるように、塔中の18ヵ坊が新築された。
 さらに記念出版事業においては、中文版および英訳の『立正安国論』と、英語版の『御書用語解説集』が上梓(じょうし)されて、この大法要の御宝前に供えられたほか、『御書教学辞典』の編纂も進められている。
 このほか、その他の事業として、総本山宝物殿において「立正安国論正義顕揚750年記念展」が開催され、地涌倍増大結集記念写真展「地涌倍増のあゆみ」、海外布教写真展「こころをひとつに」、立正安国論記念展「立正安国論と忍難弘通の歩み」の各展示会場には、50万総登山に参詣した多くの信徒が訪れている。
 また、日蓮大聖人御流謫(るたく)の地である佐渡塚原の場所を本宗が諸研究の成果を元に確定し、同所に「佐渡塚原跡碑」と「題目碑」が建立された。
 これらのほかにも種々の事業が行われ、このたびの大法要を迎えた。
 この大法要には、御隠尊日顕上人猊下が出仕されたほか、八木総監、藤本日潤重役、各能化、土居崎慈成宗会議長、宗務院各部の部長・副部長、佐藤慈暢大石寺主任理事をはじめ、約820名の僧侶が出席。また、柳沢喜惣次法華講総講頭、各大講頭、渡邊定元・井出光彦・土橋昌訓の各大石寺総代をはじめ、日本および海外15ヵ国からの信徒・寺族の代表3千4百十余名が参列した。


▲三門の前に掲げられた高札


▲仮御影堂へ向かうお練りの行列


▲御書講では御法主上人より『当体義抄』の御文について、甚深の御説法を賜った



▲自我偈訓読・行道散華の儀