イラクの死者7,800人超

―2013年、テロ頻発で治安悪化―
(<msn産経ニュース>H26.1.2)

 国連イラク支援団(UNAMI)は1日、爆弾テロや襲撃により2013年に死亡した市民や文民警察官が計7818人に達したと発表した。年間死者数としては6787人が死亡した08年以降で最悪となり、治安部隊要員の被害も加えると死者は9千人近くにのぼった。
 イラクでは宗派間の対立を背景とするテロが頻発。隣国シリア内戦の宗派抗争も波及しており、13年4月ごろから治安が極度に悪化した。全土で千人前後の死者が出た月が複数回あり、06〜07年に陥った内戦状態の再来が懸念されている。13年12月の治安要員も含めた死者は759人。
 国連は声明を出し「恐ろしく悲しむべき記録で、(イラクの現状は)地獄のようだ」と指摘、暴力を止めるための緊急の対策を取るようイラク当局にあらためて求めた。
 UNAMIによると、市民と文民警察官を合わせたテロなどによる死者数はここ数年、3千人前後で推移していた。(共同)