欺瞞に満ちた本尊偽造の段取り

―脱落僧を巧みに使い会員欺く―
―学会員は戸田会長の指導を学べ!―

(『慧妙』H25.11.1)

・H5.3頃 創価学会では秋頃に日寛上人の御本尊を複製し下附するのではないか、という噂
・H5.8.23 工藤玄英ら離脱僧に浄圓寺所蔵の日寛上人の御本尊を学会の下附用本尊とするようにとの『決議文』を出させる。
・H5.9.7 池田大作「大御本尊はただの物」「いちおうの幸福製造機」の発言(本部幹部会)
・H5.9.20 工藤玄英ら離脱僧に『創価学会の御本尊授与に関する法門上の見解』なる文書を書かせ、学会独自で販売する本尊にお墨付き(?)を与えている。
・H5.10.1 日本及び世界の会館において、離脱僧・成田宣道からの申し出によるとして、栃木県・浄圓寺所蔵の総本山第26世日寛上人御書写の御本尊を、勝手に変造して複製し、販売を開始

 池田による「大御本尊はただの物」「いちおうの幸福製造機」の発言があったのは平成5年9月の本部幹部会でのスピーチである。それを半年ほど遡(さかのぼ)る同年3月頃から、どうやら創価学会では秋頃に日寛上人の御本尊を複製し下附するのではないか、という噂が流れていた。
 池田は、平成5年8月に発足した細川内閣で公明党から大臣が出た時、「いよいよデージンが出る」とはしゃいで、組閣発表前に口走ってしまったことがあったが、この不用意な発言は、高揚感からつい口に出てしまったものと思われる。「幸福製造機」発言もしかり、独自で本尊を販売するという野望実現を目前に控え、ウズウズして口に出してしまったのだろう。
 そして、10月1日、創価学会は日本及び世界の会館において、離脱僧・成田宣道からの申し出によるとして、栃木県・浄圓寺所蔵の総本山第26世日寛上人御書写の御本尊を、勝手に変造して複製し、販売を開始した。その仕様は特別御形木御本尊と同サイズで、表装ではなくレーヨン紙への凸凹加工で表装らしく見せた「一枚刷り」。後に、さらに一回り大きく表装を施した本尊と、ペンダント型の本尊も販売している。
 これに先駆けて学会は、ニセ本尊作成による学会内部の動揺・混乱を抑えるべく、8月23日には、工藤玄英ら離脱僧に浄圓寺所蔵の日寛上人の御本尊を学会の下附用本尊とするようにとの『決議文』を出させ、さらに、9月20日には『創価学会の御本尊授与に関する法門上の見解』なる文書を書かせ、学会独自で販売する本尊にお墨付き(?)を与えている。ちなみにこの見解は、
・創価学会こそ、広宣流布を目指す仏意仏勅の唯一の和合僧団であり、「僧宝」の意義の上から、御本尊授与の資格を有する
・日顕(上人)には「信心の血脈」はなく、もはや御本尊に関する資格を失った
・仏法の法義の上からいえば、法主が御本尊に関する権能を独占する根拠はない
・大聖人直結の信心を貫かれた日寛上人の御本尊は、学会が授与するにふさわしい御本尊である
・創価学会が授与する御本尊には、厳然たる功徳が備わる
・学会の御本尊流布は、必然的な「時」の流れである
という6ヶ条からなる。
 このニセ本尊が世に出回って、すでに20年が経(た)つ。破折も十分各処で行なわれてきた。さらに、学会員がこのニセ本尊を拝んだ結果、筆舌に尽くしがたい塗炭の苦しみにあえぐ現証を、数限りなく見てきた。
 創価学会員各位の心に問いたい。「本当に幸福ですか」「歓喜溢れる信仰をしていますか」
 以前、池田大作は、
●第67世御法主日顕猊下に、この絶対なる血脈は、厳然と継承されているのである。だれ人がいかなる非難をいたそうが、これは侵(おか)しがたき、明確なる事実なのである。(池田大作『広布と人生を語る』第2巻P123)
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と指導していた。「侵しがたき、明確なる事実」である血脈が大石寺の御歴代上人に厳然と継承されている。破門されたからといって、この事実を覆(くつがえ)すことはできないのだ。
 そして、現在、学会員の多くが拝んでいる学会下附の本尊は、けっして侵してはならない信仰の尊厳を踏みにじった魔札である。いま一度、戸田城聖氏の指導を心して読むべきである。
御本尊だけは、われわれは作るわけにはゆかない。日蓮大聖人様のお悟り、唯授一人、代々の法主猊下以外にはどうしようもない。だから、仏立宗や身延のヤツラが書いた本尊なんていうものはね、ぜんぜん力がない。ニセですから、力がぜんぜんない。むしろ、魔性が入っている。魔性の力が入っている。(戸田城聖『大白蕗華』S34.7)
●末法の現在においては、絶対に戒壇の大御本尊様こそ、われわれが即身成仏できる生身の御本仏様であらせられるのです。また、われわれがいただいている御本尊様も、文底事の一念三千、真の草木成仏の理によって開眼された、これまた生身の御本仏様であります。この御本尊様こそ、真の木絵二像開眼の御姿でなくてなんでありましょうか。これは日蓮正宗以外の邪宗では絶対になしえないところであり、ただ日蓮正宗のみのもつ深秘の法門であります。邪宗がいくら日蓮正宗の御本尊をマネて作ってみたところが、それこそ馬の骨なのであります。否、恐ろしい毒薬の働きをもつのであります。(戸田城聖『大白蓮華』S31.7)


▲ニセ本尊の作成・頒布決定を報じた平成5年9月8日付の『聖教新聞』には、脱落僧共による"お墨付き"も掲載された