『フェイク』(学会怪文書)の不見識を嗤(わら)う

―反論したくば証拠を出してみよ!―
(『慧妙』H22.10.16)

 学会怪文書『フェイク』(9月23日発行)が本紙9月16日号の福本潤一氏の対談について反論めいた記事を書いているが、手垢(てあか)のついた単なる反発と、福本氏に対する感情的な人身攻撃ばかりで、全く反論になっていない。
 それでも『フェイク』は、池田大作を"全世界が認める偉人"に祭り上げようと、涙ぐましい努力をしているので、ここでは単なる悪口は捨て置き、『フェイク』の強弁を破しておく。

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実際は、大学院等で研さんを積むと基本的には誰もが取得できる博士号より、特別な功績を認められないと受けられない名誉学位の方が、取得は困難と言われている。
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 名誉学位には2種類ある。真に顕著な学術的功績のある学者に贈られるものと、大学に対する経済的貢献に対して贈られるものの2つだ。池田には学術的功績など何1つないのだから、彼がコレクションにしている名誉学位が後者の方であることは明白だ。
 本紙8月1日号で、中国の大学には寄付対価としての名誉学位を授与する制度がある、と絡介しておいた。つまり、金さえ積めば誰でも名誉学位を手に入れられる、ということだ。現に、池田の他にも、学術貢献がないにもかかわらず、外国の大学から名誉学位をもらっている邪宗の教祖がいる。『フェイク』の論でいくと、彼ら邪宗教祖らも「特別の功績が認められた」と主張していることになるが、それでいいのか。

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これらの名誉学位のうちで、名誉会長自身はもとより、学会側が要望し、働きかけたものは1つもない
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 裏工作の検証が容易でないのをいいことに、これまでどおりの強弁で押し通すつもりだろうが、本紙が報じたさまざまな状況証拠は、学会側からの要望があったであろうことを強く示唆(しさ)している。「学会側が要望し、働きかけたものは1つもない」と言い切るのなら、それを証明する証拠を出してみよ。
 大学側から自発的に池田に称号を授与したいと申し出たのなら、その際、「名誉称号授与決定書」が唐突に送付されてくることは常識的にはありえず、その前段階として、当然「初めまして」あたりの初見挨拶で始まる、ファーストコンタクトの公式書簡が来ているはずだ。それを出してみよ。

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名誉学位は各大学が人選して授与するもので、どんな人物に名誉学位を授与したかによって、その大学の評価も決まるとされている。
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それは学術分野に限った話だ。多くの大学は、学術研究と大学運営をドライに立て分けて考えている。後者のためなら、よほどの悪銭に由来するもの以外は相手を選ばず寄付を受け入れ、額に応じて名誉学位を授与している、というのが実情だ。北京大学や清華大学など名門校が、池田以外にも邪宗教祖らに名誉学位を与えているのが、その証左である。

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過去の名誉学位でも、先方の「授賞の辞」で、民間人としての名誉会長の平和・文化・教育・社会貢献などに対する高い評価が述べられている通りである。
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 そもそも、相手に配慮した社交辞令は、ミクロな貢献(大学への具体的支援)であってもマクロ的表現の賛辞を送るのが社会の通例である。学会はそれを巧(たく)みに利用し、先方への支援については一切触れず、マクロ的な抽象表現だけをクローズアップして「世界の知性が求めている」などと、驚くべき誇大宣伝をしているに過ぎない。
 これについても、そうではないと言い張るのなら、ファーストコンタクトの書簡を公開してみよ。『フェイク』の言うとおりなら、そこに「名誉会長の平和・文化・教育・社会貢献」への感銘と、「ゆえに何としても称号を受け取っていただきたい」旨の熱望が書かれているはずだから。

 これらの証拠を提示できなかった場合、『フェイク』の強弁は全て崩壊したということである。
 雉(きじ)も鳴かずば撃たれまいに、というべきか。


▲"池田偉人化計画"は、もはや賞味期限切れ