○〈石井一君〉具体的な問題を1つ提示さしていただきたいと思います。
本年の6月15日に本院議員、公明党所属の福本潤一君が本院で記者会見を行ない、公明党を痛烈に批判し離党を声明したが、公明党はこれを除名処置にした。
さて、彼の会見の発言の中の一連として、参議院議員は当選したら6百万円、衆議院議員は3百万円を党本部に上納した、6年前もやったと。代表の神崎名義の下(もと)に信濃町へそれをやったと。党に3百。
この問題を総務大臣、御承知ですか。
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉速記止めてください。
〔速記中止〕
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉速記を起こしてください。
ただいまの石井一君の質問に対して、総理以下閣僚、どなたか御答弁されますか。
○〈石井一君〉それじゃ、答弁要(い)りません。答弁要りません。
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉それでは、石井一君。
○〈石井一君〉この国会で最も重要な問題は、政治と金という問題になっているんですよ。自公協議の中では公明党がクリーンを主張し、1円の領収書まで要求しているんですよ。だから、このような不明な上納金はどうなったのか。私は政治資金のその資料を調べてみたが、どこにも載(の)っていない。こんな不透明な金があるんだろうか。政治と金と言っておる場合、これぐらい重要な問題ないか、というふうなつもりで問題の指摘をいたしておるわけであります。
もしこの問題が事実であれば、これは公職選挙法違反という問題にもなるんじゃないですか。総務大臣の見解を求めたい。
○〈国務大臣(増田寛也君)〉事実関係については承知しておりません。
○〈石井一君〉さらに、政府にお伺(うかが)いをいたしますが、P献金というのがある。P献金というのは、プレジデント、池田名誉会長のことを指す、外国から2百個の称号をもらったというので、国会議員1人当たり30万円ずつ徴収される。こういうことなんですね。これは、いったい公職選挙法違反なのか、政治資金違反なのか。大いに政治家の拠出している金という問題においては関係がこざいます。
これは確実にこれから解明をしなければいかんという問題ですが、この問題について……(発言する者あり)
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉答弁は、今質問中ですからちょっと待ってください。最後まで質問してください。
○〈石井一君〉冬柴さん、あなた、このP献金されたことありますか。
○〈国務大臣(冬柴鐵三君)〉P献金が何物か知りませんけど、私はそういうことはいたしておりません。
それから、先ほど上納金とか何とかおっしゃいましたけれども、私は連続7回当選さしていただきましたけれども、そういうお金をどこへ出したんですか、どこへ出したとおっしゃるんですか。私は、党に対する公認料ということで衆議院の場合には3百万、というよりは、もう少しきっちり調べた方がいいと思いますけれども、年収、いただく報酬の2ヵ月分を党に出しています。しかし、それ以外のところに出したことはありません。
○〈石井一君〉冬柴大臣は重要な発言をされました。(発言する者あり)
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉御静粛(せいしゅく)に。
○〈石井一君〉我々は、公認料というのは、自民党でも民主党でも党からもらうんですよね。党に上納するわけですね。それは結構でしょう。それだけ皆さん金が潤沢(じゅんたく)にあるんなら。しかし、その記録はどうなっておるのか、というのは大きな問題でなかろうかと思います。
それから今、冬柴さん、あなた3百万円の公認料を払ったけれども、3百万円といったら、ちょうど衆議院議員として、金額は1にしておるけれども、さてさて、これ総額2億4千万から上る金ですよ。どこへどう処理されたかというのは政治と金の問題として追及していかにゃいかんと思います。
それから、あなたはP献金を払わなかったと言ったね。この場所で言ったんですよ。よくそこへ、閣僚の席に座っておれますね。この言葉は重いですよ。もう1遍言ってください。P献金はやったことがない、党にお金を上納したことはない、ということをはっきり明言しておいてください。
○〈国務大臣(冬柴鐵三君)〉したことはありません。
もし、したことがないということになれば、あなた自身も議員辞めますね、そこまで言うんだったら。どうですか。
○〈石井一君〉ちょっと常軌を逸(いっ)した発言じゃないかと私は思うよ。
あのね、それなら当院に福本潤一君を招致して証人喚問か参考人として意見を聴き、事実が何であったかということを、まずやっていただきたいと思います。委員長、いかがですか。
○〈委員長(鴻池祥肇君)〉ただいまの石井君の発言につきまして、後、理事会において協議をいたします。