学会の組織力衰退が見えた参院選

明らかな衰退を"当選者数"で粉飾

学会・公明の変貌に造反会員も登場

(『慧妙』R1.9.1c

 

 7月21に行われた参議院選挙で、山本太郎氏率(ひき)いる令和新撰組が旋風を起こした。また、創価学会壮年部であることを標榜した野原ヨシマサ氏が、「公明党をつぶす」と公言し耳目を集めた。

 この選挙に関して公明党は、14人が当選し過去最高の成績である、と宣伝する。しかし、比例票においては大幅減で、得票は約653万票であった。過去の参院比例区の得票数の推移を挙げると

平成16年862万票

平成19年776万票

平成22年763万票

平成25年756万票

平成28年757万票

令和元年653万票

このように列記してみると、今回の参院選挙でどれほど票を減らしたかが、一目瞭然である。

 これについて『公明新聞』(R1.7.24)をみると、「前回よりも103万6624票減となったものの、得票率は13.%で前回の13.%と比べ、わずか0.4ポイント減にとどまっており」との説明で済ませている。実際には100万票以上の大変な減であるのに、当選者数が過去最高であるとしてゴマカシている。

 ちなみに、池田はかつて

 「こう言うと、また政教一致といわれるけどね。教義を実現するためには、政治の力が必要です。そういう目的で公明党を作ったのだから。それは変わらないですよ」(H6.9.14記者懇談会)

と言っていた。学会の「教義」とは、平成6年の時と今では変わっているであろう。誰にでもわかるほど顕著である。

 この「教義」の変更、さらには、公明党の自民党追随による平和思想からの逆行につき、学会内部にも考える者はあるだろう。

 また、2代会長の戸田城聖氏は「特に青年は、心して政治を監視せよ」と指導したが、このことを念頭において野原氏は「公明党をつぶす」と言ったのであろう。

 ともあれ、根無し草のような教義を振り回し、選挙に没頭するような団体には、真の平和・幸福が訪れることはあり得ないのである。