公明、参院・愛知選挙区で擁立断念へ
―衆院選で票伸びず―
(『朝日新聞』デジタル記事H25.1.5)
7月の参院選愛知選挙区(改選数3)をめぐり、公明党は新顔として立候補の準備を進めていた新妻秀規(にいづまひでき)氏(42)の擁立を断念する方向で最終調整に入った。昨年12月の衆院選で愛知県内での比例票が伸び悩み、当選は厳しいと判断した。新妻氏は同党比例代表の7番目の候補者となる見通しで、近く党本部が正式に決定し、発表する。
公明の方針転換により、愛知選挙区は自民、民主両党のほか、衆院選で堅調だった日本維新の会やみんなの党など第三極の動向が選挙構図の焦点となる。
新妻氏は元川崎重工社員で、現在は公明党青年局次長。昨年5月、同党が参院選愛知選挙区での公認を内定していた。
今回の衆院選比例区で愛知県内の得票数は、自民(約88万2千票)、民主(約62万6千票)、維新(約59万4千票)に続き、公明は4番目の約36万6千票にとどまった。2007年参院選で2期12年務めた前職の山本保氏が落選したが、その得票数よりも20万票以上減った。
参院選まで半年余りで新顔の新妻氏の名前を浸透させる必要があり、公明内では比例区に転じた方がよいとの主張が広がった。
愛知選挙区ではこの他、民主現職の大塚耕平氏(53)、共産新顔の本村伸子氏(40)、みどりの風現職の谷岡郁子氏(58)が出馬を予定。自民は引退表明した現職、鈴木政二氏の後継候補を選考中で、維新やみんなも候補者の擁立を探っている。