布教所へ通う母に手を引かれて育った三姉妹
―シンガポール広布の歴史を受け継ぐ―
(『大白法』H20.6.16)

 シンガポール開妙院では今年3月15日、御法主日如上人猊下の大導師のもと、念願であった山号院号公称板御本尊入仏法要が盛大に奉修された。また、翌16日には、シンガポール・エキスポで地涌倍増決起大会が開催され、3干178名の信徒が結集し、明年の御命題達成を誓い合った。
 決起大会のパフォーマンスの部では、90分のミュージカルを上演。時に魔に翻弄されながらも、信心強盛な祖母の意思を継ぎ家族が心を1つにして、広布に向け前進していくことを誓うというストーリーで、ダンスや熱原の三烈士などの劇中劇などが登場した。
 今回登場してもらう3名(リーメイ、リーリアン、リーミン)は、学生部に所属する姉妹である。子供たちのダンスの担当や出演者として、また彼女たちの母親は衣装作りの裏方として、一家総出で活躍した。
今回の決起大会を振り返り、各自がどのような感慨を持ち、決意を新たにしたかを聞いた。
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〈Q〉御親修の正式発表が昨年12月初め。時間の制約のある中で、どのようなご苦労がありましたか。また心に残っているのはどんなことですか。
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〈リーメイ(長女)〉私は、子供ダンスの1つを担当しました。最近入信した親ごさんの子供が多かったです。普段よく参詣している子供たちは他人の話が聞けるのに対し、私のグループの子供たちは、まとめていくのがたいへんでした。本番前日まで、御法主上人猊下の前できちんとできるか不安でした。
 でも、やり遂げられたとき、3ヵ月前と今の子供たちの違いに、御本尊様の深い御慈悲と功徳を強く感じました。また、練習のたびにバスをチャーターし、練習が終わるまでの5時間ほど、毎回じっと待ち続けてくれた親ごさんたちの努力も忘れられません。
〈リーリアン(次女)〉私は、「祖母」の役をやりました。難しかったのは、彼女のシンガポール広布に対する熱い気持ちを表現することでした。
 私はまだ21歳なので、寺院建立を熱望していた上の世代との間に、意識の相違があると思います。それでも彼女に共感できたのは、唱題と先輩たちから教えられた体験のお陰だと思います。
 私たちの信心は未熟ですが、この劇に出演して、唱題で何でも乗り越えていくということを先輩たちから教わりました。

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〈Q〉大会に向けて、それぞれが時間をやりくりして練習と家庭訪問に動きました。何か印象に残った家庭訪問があったら教えてください。
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〈リーメイ〉私が担当しているジュロング地区(彼女は学生部の地区担当)に、15歳と9歳の兄妹がいます。彼らは近所の人に折伏されて入信したのですが、数年前に母親を亡くし、大会の2週間前に父親を亡くしました。父親が亡くなったとき、家の中にはたった3シンガポール・ドル(約2百円)しかありませんでした。経済的には豊かであるとされるシンガポールといえども、中にはこのような問題に直面している家庭も少なくありません。
 その兄妹に対して、自分がどのように対応していけばよいのかと随分と悩みました。家庭訪問し、そこから彼らを連れてパフォーマンスの練習に通ったり、開妙院に参詣したりしました。不思議なことに、信心活動にいつも批判的な私の父が、この時はいろいろと助けてくれました。自分の力不足を痛感すると共に、大会に向けて真剣に動いているからこそ、父にこうした変化が現れたのではないかと思いました。父の変化は功徳だと感じています。

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〈Q〉3人はそれぞれ、学業(上の2人はシンガポールの国立大学に在学中)と信心活動を両立させてがんばっていますが、それにはお母さんの影響はありますか。
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〈リーミン(三女)〉私たちは、よく母に連れられて会合に参加していました。「御本尊様の側に、御僧侶の側に」が母の口癖です。父がいい顔をしなかったので、母はいつも工夫して会合に出ていたと思います。いつだったか、私の授業は午後からなのに、母が午前中の唱題会に出るために、私を朝から学校に置いていったこともあります。
 母は、バスに乗っているとき、いつも外を見ます。「窓の開いている家に、御本尊様があるかどうかいつも見ているの。ここから見える家のすべてに御本尊様が御安置されていればいいのに。そうしていきたいよね」と言います。私は、そういうふうに言える母はすごい人だと思うし、そういう母がいたからこそ、今の自分たちがいると思います。

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〈Q〉長年の念願であった寺院建立、そして御親修を終えたわけですが、これからの課題はどんなことだと思いますか。
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〈リーリアン〉御主管がよくおっしやっているように、現在の寺院は、上の年代の方たちの努力と強い祈りによって建立されたものだと思います。長い間待ちわびながら、寺院建立を見ずに亡くなっていった方々も多いと聞いています。私たちの使命は、こうしたシンガポールの歴史を自分たちも含めて、次の世代へ伝えていくことではないでしょうか。開妙院の歴史を今の子供たちに伝え、今度は自分たちの強い祈りと折伏で、寺院をもう1つ建立できれば嬉しいです。また、三姉妹力を合わせて父を折伏し、一家揃って、来年の総登山に参詣したいと思っています。


▲左からリーメイ、リーリアン、リーミン


▲熱気溢れる唱題(5月度広布唱題会 於開妙院)