邪宗「日蓮世界宗創価学会」の船出

―破門から25年、学会は「日蓮世界宗創価学会」へ―
―宗名・本尊・教義―全てが矛盾だらけの船出―

(『慧妙』H28.2.1)

 宗門から破門されてから約25年が経過する池田創価学会。
 年々、謗法色を濃くする創価学会は、近年、驚くべき方向へと舵(かじ)を切り始めた。宗名、会則、観念文などの変更から、大御本尊の軽視に至るまで、じつに大胆な変貌ぶりである。
 本宗は、血脈を重んじ厳格に化儀化法を守り伝えてきたことから、古来より「はりがね(針金)宗」と称されてきた。その「はりがね宗」の信徒団体として、数十年間、曲がりなりにも信仰してきた学会が、いまや舵取りを失った蛇行船のように迷走し続けているのである。
 小欄では、現今の創価学会が目指す邪義をあげ、徹底的に破折していきたいと思う。
 もちろん、末端の学会員にいまだ定着していない新教義もあるが、認知していない学会員のためにも、早期に破折を加え、1人でも多くの学会員の目を覚(さ)ましていきたい。
 さて、まず「日蓮世界宗創価学会」という宗名について述べたいと思う。
 創価学会は、以前から特許庁に商標登録していた新しい宗名「日蓮世界宗創価学会」を、ここへきて大々的に宣伝し始めている。
 創価学会の新しい会則には、
池田先生は、創価学会の本地と使命を「日蓮世界宗創価学会」と揮毫(きごう)されて、創価学会が日蓮大聖人の仏法を唯一世界に広宣流布しゆく仏意仏勅の教団であることを明示された。そして、23世紀までの世界広宣流布を展望されるとともに、信濃町を「世界総本部」とする壮大な構想を示され、その実現を代々の会長を中心とする世界の弟子に託された〉(創価学会HP)
とあり、わざわざ池田の名前を出して、宗名の名付け親が池田であることを強調している。
 だいたい池田が「日蓮世界宗創価学会」の宗名を揮毫したというが、その事実さえ疑わしい。すでに公(おおやけ)の場に姿を現せない状態になっている池田が、そのようなものを書いたとすれぱ、それは倒れる何年も前ということになるが、だとしたら、その揮毫なるものが『聖教新聞』紙上に公表されていてもよさそうなものだ。
 じつにいぶかしい。
 また会則では、宗名の意味について、〈創価学会が日蓮大聖人の仏法を唯一世界に広宣流布しゆく仏意仏勅の教団であることを明示された〉としているが、そもそも現在の学会は会則のなかで、大石寺所蔵の本門戒壇の大御本尊を信仰の対象としないと、すでに発表している。
 つまり、人法一箇の大御本尊を信仰しないということは、大御本尊に備わる人本尊たる日蓮大聖人をも否定していることと同じである。大聖人を信仰の対象としない今の創価学会が「日蓮」を名乗る資格はない。今回の宗名改定は、他門流の日蓮宗と同じく、「日蓮を悪しく敬(うやま)」った大謗法行為であることを会員は知るべきである。
 そして「世界宗」という表現に関しても、創価学会の布教によって大聖人の仏法が世界に弘まっているのではなく、あくまで池田教が世界に蔓延(はびこ)っているだけであるから、正しくは「池田世界宗」である。
 ともかく、いままでの「日蓮正宗から破門された創価学会」という認識を払拭(ふっしょく)させるために、「日蓮世界宗創価学会」という、日蓮正宗と全く無縁の宗名を名乗り、本当の決別を計ろうとしているわけだ。
 しかしながら、その実態は、多くの会員に日寛上人書写の御本尊を元として学会が作製したニセ本尊を拝ませ、また2013年11月に完成した大誓堂にも日昇上人の御本尊を安置し、さらには教義内容においてもいまだ日蓮正宗の教義を踏襲(とうしゅう)している。いま、必死に創価大教授である宮田幸一らにより、本宗教義からの脱皮を画策している様子だが、結局、過去の学会教義を全否定することとなる矛盾(むじゅん)は避けられない。
 これからの池田世界宗創価学会が、ますます混迷の度を深め、謗法路線を迷走していくのは、間違いのないことだ。我々はどこまでも邪宗池田教を破折していく。