払拭されない「脳梗塞」「認知症」疑惑(仮題)

(元創価学会本部広報部副部長 小川頼宣『慧妙』H24.2.1)

 ノンフィクション作家溝口敦氏は、
 「しかし、創価学会がまともに現実に対応できていないことは、北朝鮮の比ではない。北朝鮮は、率直に金正日の健康不安を'08年秋ころから公表し、'10年9月には、正恩を正式に後継者に決めたが、創価学会は池田について『現在執筆活動に専念』と偽りの発表を行ない、それに自ら縛られて後継人事はもちろん、池田の病名や病状さえ公表できない状態が続いている」(『フォーラム21』H24.1)
と述べている。
 権力をほしいままにした池田大作が、「2ヵ所の脳梗塞(のうこうそく)」「認知症が進行」と終焉(しゅうえん)に向かっている。この事を報じた『週刊文春』10月27日号の記事に、創価学会が「該当する看護師は存在せず、証言は事実無根である」と抗議した。
 編集長は「再取材を行なったが、『証言者が看護師であるとの確証を得るに至』らなかったことから、『病状についての記述を取り消し』、関係者に『お詫(わ)び』した。」創価学会は苦手な週刊誌に「大勝利」した。
 ところが、この「大勝利」は、1行も『聖教新聞』に報じられていない。私の過去の経験から言えば、ただちに創価学会は弁護団を結成し、名誉毀損(きそん)、損害賠償を『週刊文春』に訴訟するはずである。「どうした、創価学会!」である。訴訟しなかったのはなぜか。
 訴訟すれば、裁判所の求めに応じて、池田大作の証人尋問となる。出廷できない理由が重病であれ死亡であれ、「生き仏」のぶざまな現状が白日の下にさらされる。それは絶対にできないのだ。
 そして、池田大作が植物人間になろうがどうなろうが、創価学会は、後継者問題をクリアするまでは池田大作を生かし続けなければならないのである。
 独裁者の末路はいつも深刻である。虚偽と暴政の限りを尽くした報(むく)いが、安穏であるはずがない。


▲創価学会は、『週刊文春』の記事にクレームを付け、池田の病状についての記述を取り消させたが…