創価学会機関紙の非難は公明党に向けられるべきだ

―論戦メモ―
(『しんぶん赤旗』H13.4.20)

 池田大作氏(創価学会名誉会長)が70年5月に天下に公約した「政教分離」はウソだった、と告白するかのように「政教一体」色を濃くしている創価学会機関紙『聖教新聞』で、機密費についてあきれるような記事が登場しました。「機密費は腐敗の温床」とする19日付の「座談会」記事がそれ。
 この記事は、創価学会と“一体不二”の公明党こそ機密費をもらっているのに、それにはひとこともふれません。逆に「公明が徹底追及せよ」などと追及する側に公明党を置き、機密費と縁がなく、この問題をもっとも追及してきた日本共産党を「腰くだけ」などとあべこべに描く、とんでもない内容です。
 いかに創価学会員の目から隠そうとしても、公明党が機密費をもらった――という証言は、隠しようがありません。
 『朝日新聞』を引用する『聖教新聞』が唯一ふれていない機密費の使途にかんする平野貞夫・現自由党副幹事長の証言は、かつて公明党議員とともに新進党に所属していた議員の言葉だけに迫力があります。
 「共産党は受け取らなかった。公明党は最初は背広の生地ぐらいしか受け取らなかったが、昭和50年代ごろからは受け取るようになった」(『朝日新聞』H13.3.22)
 また、消費税導入を決めた国会(1988年)で、機密費を使って「公明党の議員を接待した」という「自民党国対関係者」の告白(『VIEWS』H6.2.23)もなまなましい内容です。
 何よりも、機密費にそこまでマヒしたのかと驚かせたのが、自民党とともに機密費の真相究明を強く妨害し、減額にも反対した公明党の姿勢です。
 日本共産党などがおこなった筆跡鑑定で、内閣官房機密費にかかわる文書を書いたと断定された内閣官房副長官の証人喚問ばかりか国会出席にさえ反対しました。
 聖教新聞は「機密費は腐敗の温床」「税金泥棒を断じて許すな」「まるで血税に取りつく吸血鬼」と主張。「あれだけ世論のきびしい批判があったのに、今年度の予算も、この機密費は計上されたまんまで通ってしまった」とまで書いています。
 その批判、そっくりそのままあてはまるのが公明党。それをあべこべに信者に信じ込ませようとしたら、もはや“カルト”の世界です。(M)