公明党破折
年金問題



年金財政の新試算、不安点浮き彫り、野党「抜本見直しを」/<産経ニュース>H21.5.30

改悪に開き直る公明党/『しんぶん赤旗』H16.6.12

年金改悪 2つの偽り認めて言い訳/『しんぶん赤旗』H16.5.22

神崎武法代表「辞めるべきだ」53.1%/『共同通信ニュース速報』H16.5.16

割合では公明最高(年金未納)/『共同通信ニュース速報』H16.5.14

「目クソ」「鼻クソ」以下の公明党(保険料未納)/『毎日新聞ニュース速報』H16.5.13

公明党よ、お前もか(年金未納)/『毎日新聞ニュース速報』社説H16.5.13

安心のメッセージが伝わらぬ/『毎日新聞ニュース速報』社説H16.2.11

自公が敷いた負担増レール/『しんぶん赤旗』H16.2.8

官製改革すら超えられず/『共同通信ニュース速報』H16.1.30

既に破綻した自公の年金公約/『週刊ポスト』H16.1.9

「公明の財源案」極めて問題/『読売新聞』社説H15.12.18

「心安らかな老後」無理/『読売新聞』編集手帳H15.12.18

その場しのぎは通用しない/『毎日新聞』社説H15.12.18

公明党支持層の抵抗が小さい案/中村秀明記者『毎日新聞ニュース速報』H15.11.27

公明党 年金でも公約違反/『しんぶん赤旗』H14.8.10




改悪に開き直る公明党

―こんなにある 年金破壊の“実績”―
(『しんぶん赤旗』H16.6.12)

自民、公明与党が5日に強行成立させた年金改悪法は、審議の過程で政府のごまかしが次々と明らかになり、世論調査でも同法への不支持が六割台と、支持を大きく上回っています。「百年安心」と偽って、年金破壊をリードしてきた公明党の責任は重大です。

<最終盤までうそ隠す>
[画像]:「年金に100年の安心」を大宣伝した公明党の総選挙ビラ(昨年)

 公明党は年金改悪法成立にあたり、「安定した年金制度の道筋がついた」(神崎武法代表)「年金制度守った公明党 国民不安の解消を最優先」(「冬柴幹事長に聞く」いずれも『公明新聞』6日付)と開き直っています。実際は、年金制度を「守った」どころか、年金制度破壊の第一歩に踏み込んだのです。
 年金制度をめぐる最大の問題は、日々の生活をまかなえない低額年金、無年金の人が膨大にいることです。ところが年金改悪法はこうした問題を解決しないばかりか、保険料は連続値上げ、給付水準は低額年金も含めて一律に引き下げるという内容。「制度を守った」「不安の解消」どころか、年金の空洞化はいっそうひどくなり、国民の不安は増すばかりです。
 公明党は、こういう改悪を「年金100年安心」と偽り、保険料には「上限」、給付には「下限」があるという看板をかかげて、すすめてきました。
 政府案がまとまると、「給付 2023年以降も50%以上を確保 これ以上下げません」「保険料 2017年度以降は固定 これ以上、上がりません」(『公明新聞』2月8日付)とハートマークのイラスト付きで宣伝してきました。
 ところが、国会審議も終盤の参院段階になってから、これがごまかしであることが暴露されました。

・5割給付はモデル世帯でも受け取る最初の年だけで、あとはどんどん給付水準が減る
・保険料も国民年金で1万6千900円で固定するとしていたのに、実際には賃金上昇に応じて2017年度2万860円、37年度で3万1千610円と上がる

 ごまかしがばれて、「『100年安心』誰も信じない」(『毎日』4日付社説)というほどになりました。
 しかし、公明党がこのウソを認めたのは、「年金改革案の疑問にお答えします」(『公明新聞』5月20日付)という特集が最初でした。マスコミからも「こんな重要ポイントが初めて公表されたのは、審議の最終段階だったのだ。政府・与党はその不誠実を責められて当然だろう」(『東京』4日付)と批判されたほどです。


<ばれると一転脅しに>
 しかも改悪法のボロが明らかになると、公明党は一転して国民を脅しにかかりました。「今国会見送り」を求める声が世論調査で6割から7割に達すると、「廃案にすると1年間で厚生年金で約4兆4千億円、国民年金で約3千億円の穴が開く」(冬柴鉄三幹事長)と言い出したのです。
 法律に明記された04年からの基礎年金の国庫負担2分の1への引き上げ(2兆7千億円)を先送りして、年金財政に大穴をあけたのは今度の改悪法です。そのことに口をつぐんだまま、廃案になれば大赤字というのは卑劣な脅迫です。
 だいたい、改悪法でも約3兆8千億円の赤字が出ます。廃案にした場合の4兆7千億円との差額9千億円は国庫負担を引き上げれば解消します。
 公明党がやったのはそれだけではありません。
 公明党は総選挙で、基礎年金の国庫負担引き上げの財源として「所得税の定率減税廃止」「年金課税」という庶民増税を掲げ、定率減税廃止で2兆5千億円もの増税を国民におしつけたのです。
 同党の北側一雄政調会長は与党協議で「定率減税の廃止のほかに、年金財源の候補があるなら示してほしい」(『読売』03年12月18日付)と自民党に迫り、与党税制「改正」大綱に明記させました。
 公明党はマニフェストの達成を宣伝していますが、実際に達成したのは庶民増税でした。
 しかも、公明党は、自民党とともに、年金や社会保障の財源として、3年後の消費税増税を打ち出し(与党「税制大綱」)、年金改悪をめぐる自公民三党合意でも「社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直し」をおこなうとして、大増税計画を改めて確認したのです。


<未納も党略的に対応>
 そのうえ、年金改悪法をごり押しするために、公明党はマスメディアでも「最もずるがしこい」と評されるほどの党略的対応に終始しました。
 衆院段階で問題になった国会議員の年金未納問題では、年金改悪法案が衆院を通過した翌日の5月12日にようやく党の調査結果を公表。法案の衆院通過を最優先させて、神崎代表、冬柴幹事長、北側政調会長と三役そろいぶみで未納だった事実を隠し続けたのです。
 この党略まるだしの対応に、『毎日』5月13日付社説は「こんな国民をバカにしたやり方はない」と厳しく批判。「これでも『100年安心』などと訴える資格があるというつもりなのだろうか」とのべました。
 『東京』同14日付コラムは「『未納はない』と言い切っていた神崎代表はウソをついたことになる。…公党の責任者として、それこそ『そうはイカンザキ』だ」と糾弾しました。





年金改悪 2つの偽り認めて言い訳

―公明新聞 消えた「百年安心」―
(『しんぶん赤旗』H16.5.22)

[画像]:「これ以上上がりません」(保険料)、「2023年度以降はこれ以上下がりません」(給付)と宣伝する『公明新聞』(H16.2.19)

 公明党の機関紙・『公明新聞』20日付が「年金改革案の疑問にお答えします」と題した1ページ特集を組んでいます。
 「保険料は上限をもうけ固定」「給付は現役世代の50%維持」という年金改悪法案の“二枚看板”がいずれも偽りであることが明らかになったことから、たまらず言い訳をはじめた格好です。
 公明党は昨年の総選挙以来、「年金百年安心プラン」と大宣伝してきました。ところが、特集からは「年金百年安心」のスローガンが消え、「2つの看板」が偽りだったことを、みずから認めたものとなっています。

<保険料>
特集は問答形式で、保険料では「国民年金保険料は…2017年度以降は1万6900円で固定のはず。だが、実際は27年度に2万5680円になると厚生労働省が試算したそうだが、本当か?」と「質問」。「答え」ではいろいろと言い訳しつつ、「2万円台になるということです」と告白しています。

<給付は>
給付水準で設けた「質問」が、「厚生年金の給付水準は50・2%と言っていたが、それは65歳の年金受給開始時のみで、その後は徐々に下がり40%程度になるのか?」。「答え」では「75歳時点では45・1%、85歳時点では40・5%程度になる見込みです」と50%を割ることを認めています。


 『公明新聞』ではこれまで、これらの数字は一言も触れずにきました。それどころか、最近まで「私たちは年金100年安心プランとして、保険料には上限を設け…、給付水準は現役世代の平均手取り収入の50・2%より下げないという政府案を提案しています」(冬柴鉄三幹事長、8日付)と説明してきたのです。
 いまになって1ページも使った特集をして説明するのなら、なぜいままで口をつぐんできたのでしょうか
 実際は賃金も物価も変動します。例えば、先ほどと同じ経済前提(賃金上昇率が年2.1%、物価上昇率が年1.0%)で試算した場合、2017年度の保険料は1万6900円ではなく、2万円台になるということです。そうなりますと、毎年の保険料引き上げも280円(2004年度価格)でなく、もう少し高くなります。
 2009年度以降の賃金上昇率を2.1%、物価上昇率を1%として試算すれば、2024年に65歳に到達する人の場合(現在45歳)、モデル世帯で年金受給開始時点(65歳)の年の給付水準は50.2%、75歳時点では45.1%、85歳時点では40.5%程度になる見込みです。





神崎武法代表「辞めるべきだ」53.1%(仮題)

―67%が年金法案見送りを―
―共同通信世論調査―

(『共同通信ニュース速報』H16.5.16)

 共同通信社が15、16両日に実施した全国電話世論調査によると、参院で審議入りした年金制度改革関連法案について、今国会での成立を「見送るべきだ」と答えた人が67・7%で、「成立させるべきだ」の22・7%を大きく上回った。国民年金保険料の納付状況を全国会議員が公開するよう求めたのは78・9%で「公開の必要はない」との回答は17・6%にとどまった。
 国民年金の一時未加入を認めた小泉純一郎首相について「退陣すべきだ」と答えた人は13・2%。57・8%が「政治責任はあるが、退陣の必要はない」と回答した。内閣支持率は4月の前回調査に比べ1・8ポイント減の53・8%、不支持率は35・6%(前回32・5%)。
 首相の北朝鮮再訪問で拉致問題が「大いに進展する」と答えたのは11・4%、「ある程度進展する」が48・4%と、過半数が期待感を表明した。
 民主党の支持率は13・9%と前回より5・3ポイント下落し、小泉内閣の発足後、最大の下げ幅となった。菅直人氏の代表辞任については「当然だ」が59・1%に上った。
 年金法案の今国会での成立を見送るよう求めた人は、自民党支持層でも54・1%、公明党の支持層では46・7%を占めた。民主党支持層は85・0%に達した。
 国民年金保険料の一時未納を公表した神崎武法公明党代表に対し「辞めるべきだ」との回答は53・1%と過半数に達した。民主党の新代表となる小沢一郎氏については「期待できる」が計37・4%、「期待できない」は合わせて58・8%だった。
 民主党以外の政党支持率は自民党36・0%(前回比0・4ポイント増)、公明党3・2%(0・5ポイント減)、共産党3・4%(0・9ポイント増)、社民党1・6%(0・3ポイント減)、支持政党なし40・0%(4・7ポイント増)。(了)[2004-05-16-18:40]





年金未納、割合では公明最高(仮題)

―1面トップ記事―
(『共同通信ニュース速報』H16.5.14抜粋)

▽朝日=厚労副大臣2人未納 民主は33議員公表 政府・自民個別公表、計58人
▽毎日=年金未納107議員 本社調査 衆参全体の15% 自民党最多58人 割合では公明最高
▽読売=未納議員 衆参110人超す 自民60人以上 民主は33人
▽日経=年金未納者の罰金上げ 個人30万円に 厚労省
[2004-05-14-07:20]





「目クソ」「鼻クソ」以下の公明党(仮題)

―無責任な「後出し」の恐怖−
―保険料未納―
(『毎日新聞ニュース速報』H16.5.13)

 じゃんけんの後出しはご法度だ。国民年金加入問題でまず4閣僚が「保険料未納」を認めた。後出しの官房長官は鼻クソか。それを笑う民主党代表の後出しは目クソか。が、それをそしった公明党3首脳の後出しを何と呼ぶ?辞書にはない。
 ひきょうな後出しは子供だましの戦法だ。さすがに福田前官房長官は恥じ、劇的な辞任で菅代表の辞任を道連れに、一応は大人の損傷管理。が、さらなる公明党の後出しは想定外か。与党の公表遅れが不誠実を際立たせる。苦しい自民党。
 年金未加入も「うっかりミス」ですむ人々による年金改革案。年金の将来が心配でたまらぬ人々はおびえる。より無責任な「後出し」の恐怖に。[2004-05-13-13:05]






公明党よ、お前もか

―けじめは年金法案の撤回だ―
―公明幹部の未納―
(『毎日新聞ニュース速報』社説H16.5.13)

 国民は砂をかむ思いである。神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長、北側一雄政調会長の党幹部をはじめ13人の国会議員が国民年金の未納・未加入だったことが12日、明らかになった。しかも、衆院本会議で年金制度改革関連法案が可決された翌日になってである。こんな国民をバカにしたやり方はない。言語道断である。
 7閣僚や民主党の菅直人代表の未納・未加入問題が国民の厳しい批判を浴びていたのに、公明党は嵐が過ぎ去るのをじっと黙って見ていた。なぜ、ここまで公表が遅れたのか。衆院で年金法案を通すまでは余計な混乱を招きたくない、と考えたとしたら浅知恵としか言いようがない。
 公明党は昨年行われた総選挙のマニフェスト(政権公約)で「年金100年安心プラン」を訴えて、年金制度改革関連法案をリードしてきた。政府の年金改革法案は公明案といってもいいものだ。
 年金改革を大看板にしてきた公明党の幹部に年金未納があり、それを法案の衆院通過までの間に発表しなかったことに対し、国民の怒りは一層大きなものになった。これでも「100年安心」などと訴える資格があるというつもりなのだろうか
 未納議員は与野党に広がり、さらに増えそうである。自民党では未納議員が相次いでおり、橋本龍太郎元首相、丹羽雄哉元厚相も未納状況を明らかにした。両氏は有力な厚生族であり、弁解の余地はないはずだ。
 与野党は全国会議員の調査、公表でなぜ合意ができないのか。自民党は「議員に任せている」などと突っぱねずに、きちんと公表すべきである。連日のように未納議員が出て謝罪や釈明をする場面をいつまで繰り返すつもりなのか。
 国会議員に年金未納者が続出する理由は2つある。ひとつは何度も手直しを繰り返した結果、年金制度がかなり複雑になり、閣僚や国会議員にも分かりにくい仕組みになっていることだ。2つ目は国会議員互助年金の存在だ。国民年金や厚生年金に比べ格段に優遇されているため、議員は国民年金をあまりあてにしていない。
 未納議員が続出し、ここまで年金不信が高まった以上、国会は早急に対応策を示すべきである。全議員の未納状況を公表して謝罪し、複雑な制度を分かりやすく変え、そして恵まれすぎている議員年金を直ちに廃止することだ。
 神崎代表は記者会見で「国民に大きな不信感を与えたことは慚愧(ざんき)に堪えない」と謝罪し、自らと冬柴幹事長をけん責とするなどの処分を発表した。しかし、これで責任問題を幕引きし、参院で年金法案の成立を急ぐようなことがあってはならない
 未納問題のけじめは国会がつけるべきだ。そのためには未納閣僚や公明党幹部が関与してまとめ、国会に提出した年金改革の政府案を白紙撤回し出直すことだ。年金改革法案を多数の力で成立させても、失った信用を取り戻すことはできない。[2004-05-13-00:23]





安心のメッセージが伝わらぬ

―年金法案提出―
(『毎日新聞ニュース速報』社説H16.2.11)

 昨年秋の総選挙以降、論議が行われてきた年金改革の関連法案が10日、閣議決定され国会に提出された。中身をみると、持続可能な制度に向けての抜本改革は先送りされ、給付と負担の見直しを中心に小手先の数字合わせにとどまっている。年金改革の名に値するとは言い難い
 年金改革法案は、保険料を固定して、年金給付を経済情勢や少子化の進み具合に合わせ自動調整する新たな仕組みを導入するもので、今後は5年ごとの財政再計算は行わない。
 具体的には
(1)厚生年金の保険料を今年10月から毎年0.354%ずつ引き上げ、17年度から18.30%で固定する
(2)国民年金の保険料は05年4月から毎年280円ずつ引き上げ17年度以降1万6900円で固定する
(3)給付水準は現役世代の平均収入の50%以上(標準世帯の場合)を確保する
(4)基礎年金の国庫負担割合を2分の1に段階的に引き上げること
などが骨子となっている。
 しかし、数多くの宿題が残されたままだ。国庫負担引き上げの方針は決めたが、肝心の財源のメドはついていない。公明党が昨年の総選挙で主張した所得税の定率減税の縮減・廃止は05、06年度の所得税の抜本改革の中で見直すとし、財源を消費税に求める案についても07年度をめどに検討することにして結論を先送りした。
 現役収入の50%確保という給付水準については、出生率が改善し、賃金が順調に上昇し年金積立金の運用利回りが確保されるという前提条件がついている。それが達成できなければ絵に描いた餅になってまう。50%は目標ではあるが確定ではない。国民に対して、その説明が不十分だ。
 先送りはまだある。政府・与党の協議では、基礎年金と厚生年金のあり方、税方式か社会保険方式かの選択についてなど、制度の根幹をどうするかの議論はほとんど行われなかった。さらに、会社員の妻など「第3号被保険者」制度の見直し▽パート労働者への年金拡大▽夫婦の年金分割(政府・与党案では離婚時のみ分割)▽70歳以上の高齢者からの年金保険料の徴収なども見送られた。
 法案に一番欠けているのは「これで年金は信頼できる制度になる」という国民に対する強いメッセージだ。それが伝わってこない。これでは「年金をかけ続けても将来、もらえないのではないか」という若い世代の年金不信を解消することはできない。
 年金改革にパーフェクトな案はない。給付と負担のバランスの取り方で、負担する若い世代か、年金を受給している高齢者のどちらかに不満や不公平感が出る。これまでは、右肩上がりの経済成長がその矛盾を隠してきた。しかし、現状ではそれを期待できない。
 国民は国会での年金論議を注目している。7月の参議院選挙を理由に改革を中途半端に終わらせてはならない。野党の責任も大きい。政府・与党が先送りした抜本改革について、国会の場で一から議論をやり直すべきである。[2004-02-11-00:25]





<年金>
自公が敷いた負担増レール

―“100年安心”どころか…―
(『しんぶん赤旗』H16.2.8)

自民、公明両党は、2004年度の年金制度「改革」について、昨年末から積み残しになっていた国民年金保険料の問題などを含めて最終合意しました。法案は、10日に閣議決定されます。将来にわたる負担増、給付減のレールを敷いたもので、「百年安心の年金」(公明)をいう与党の態度は、国民をあざむくものです。
[画像]:与党が合意した年金「改革」案

<保険料>
―13年続けて増―
―国民年金1万6900円に―

 国民年金保険料は加入者はみな同じで、現在、月額1万3千300円ですが、これを2005年4月から毎年、月額280円ずつ引き上げようとしています。06年4月には現行より560円高い1万3千860円になります。こうした値上げが13年間も続き、17年度に上限の月額1万6千900円で固定されます。
 当初の厚生労働省案の月額600円程度の引き上げ幅を圧縮して、所得の低い人に配慮したかのように言いますが、現行の保険料でも払えない人が多いのが実態です。
 国民年金保険料の未納率は、02年度で37%にものぼり、「年金の空洞化」ともいうべき深刻な事態となっています。未納の主な理由は、「保険料が高く、経済的に払うのが困難」が64・5%を占めています(社会保険庁の調査)。
 月額280円の値上げは年間で3千360円の負担増。17年度からは、現行より年間4万3千200円多い20万2千800円もの保険料を払わなければなりません。低所得者への「配慮」などといえるものではありません。
 国民年金だけの加入者(第1号被保険者)は、03年3月末で2千237万人います。3割近くを占める自営業者への保険料の負担増は、不況による営業悪化に追い打ちをかけるものです。また、失業・倒産などで厚生年金から国民年金に移動するケースが激増し、失業者を含めた無職の人が35%を占めている(02年3月)なか、保険料の連続値上げは未納問題をいっそう深刻にします。
[画像]:国民年金保険料=年間ベースで毎年3360円の負担増

―厚生年金―
 厚生年金の保険料は、今年10月から段階的に引き上げ、17年度以降、年収の18.30%(労使で半分ずつ負担)にします。現行の13.58%に比べ、35%の大幅負担増となります。
 年収450万円のサラリーマンの場合、保険料は年間30万5千500円から41万1千750円となり、10万6千250円の負担増です。年収の内訳を月額30万円、ボーナス90万円とすると、引き上げ後の保険料は月給の1.3倍。保険料だけのために1ヵ月以上働いていることになります。


<給 付>
―自動引き下げ―
―経済悪化口実にスライド―

 支払う保険料は毎年上がり続けるようにし、受け取る給付は、新たな抑制策を導入しました。
 抑制の根拠となるのは、「公的年金全体の被保険者の減少」と、年金受給者の「平均的な受給期間の伸び」です。
 少子化が進んで働く人が減ったり、労働者全体が受け取る賃金の総額が下がることを予想し、その変動を「被保険者の減少」として給付水準の低下につなげる仕組みです。「受給期間の伸び」による抑制とは、平均寿命が伸びると給付期間が増えるので、その分給付率を引き下げようという仕組みです。
 この2つの仕組みの導入によって給付水準を引き下げ、保険料収入の範囲におさまるようにします。

―国民年金には多くの業者が加入しています―
 こうした結果、厚生年金では、「モデル世帯」(夫は40年サラリーマンで妻は専業主婦)の場合、給付水準は、現役のときの平均所得の59.4%(現行)から、50.2%(2022年度以降)まで下がります
 50.2%まで下がった場合、現行の給付水準からの削減額は夫婦で月4万5千円程度になります。与党は50%を確保と言っていますが、対象となるモデル世帯は受給者の一部。共働きの夫妻や男子単身の会社員は、現行でも50%を割り込んだ給付水準で、改悪後は30%台に下がります。
 国民年金給付も同様の仕組みで抑制されます。
 政府・与党は、給付水準は下げても名目額は維持するから、受け取っている額が減ることはないと言い訳しています。しかし、物価が下落すれば、「物価スライド」が適用されて、受給中の年金額まで引き下げられます。03年度には、厚生年金、国民年金とも給付額を0.9%切り下げられました。現に年金を受け取っている人の額が引き下げられるのは、戦後初めてでした。さらに政府は、04年度も0.3%切り下げを決定し、05年度も物価下落分の切り下げを計画しています。
[画像]:厚生年金給付=現役世代所得に対する給付の比率


<離婚時は分割受給>
 主な家計収入をサラリーマンの夫に頼る妻(第3号被保険者、夫の場合もある)が、離婚した場合に、配偶者の同意または裁判所の決定によって、夫の厚生年金(報酬比例部分)を分割して受給できる制度が新たに盛り込まれました。
 現行は、離婚すると妻は国民年金のみの加入となり、同居期間中に夫の賃金分に比例して給付される厚生年金を受け取ることはできなくなります。モデル世帯で見ると、結婚以来専業主婦だった人が受け取る国民年金は満額で6万7千円です。夫はこれに厚生年金の10万2千円を加えた16万9千円を受け取れます。離婚がなければ、夫婦世帯分として23万6千円が給付される仕組みです。
 分割制度の導入で、夫も妻も11万8千円を受け取ることになります。
 分割割合は2分の1を上限とし、法律の施行日以降に成立した離婚を対象としています。実際に分割するかどうかや、分割割合をどうするかは当事者間で協議することになります。
[画像]:離婚後の年金分割

―パート加入の拡大―
―5年後検討―

 厚生年金へのパート労働者の加入拡大問題は、今回の実施を見送り、5年後をめどに検討を加えることにしました。
 パート労働者は、サラリーマンの妻の場合、現行では国民年金に加入していることになります(第3号被保険者、保険料負担はなし)。労働時間が正社員の「4分の3(週40時間労働なら30時間)以上」になると厚生年金に加入することになります。
 厚労省は保険料の収入増をはかるため、厚生年金の適用を広げていくことを検討。昨年11月に労働時間が「週20時間以上」のパートに適用していく拡大案を打ち出しました。最大400万人の新規加入者を見込んでいました。
 将来の年金給付増につながりますが、当面必要な賃金の引き下げとなるためパート労働者からは疑問や反対の声が続出。外食産業を中心に経済界の強い反対もあり、今回の実施は見送りとなりました。
 いま日本のパート労働者は、不安定な雇用条件、正社員の半分程度という賃金格差を押しつけられています。この劣悪な労働条件の改善なしに、厚生年金加入を拡大すれば、安い賃金にたいする新たな保険料負担だけが先行することになります。さらに保険料負担をのがれたい企業によって、20時間未満で働かせるパートを増やすことになり、労働条件の悪化につながる問題もあります。





<年金改革>
官製改革すら超えられず

―議論不足で課題は先送り―
(『共同通信ニュース速報』H16.1.30)

 厚生年金の給付と負担の枠組みなどを除く、積み残した課題を対象にした与党の年金改革の年明けの協議は結局、パート労働者の厚生年金適用拡大や、専業主婦ら第三号被保険者への厚生年金の分割などで、具体的な成果は得られないまま先送りで終わった。
 消費税を基礎年金に充てるなど抜本改革が必要との声は自民党からも上がっており、公明党も改革に取り組む意気込みを強調してきた。しかし、結果は厚生労働省が示した「官製改革」の壁すら超えられず、抜本改革とは程遠い内容となった。
 協議を通じて、目についたのはことし夏の参院選を控えた政治的な配慮だった。パート労働者の厚生年金の拡大適用は、前回改正から持ち越していた課題。しかし、財界の「これ以上の保険料負担は耐えられない」との反対や、パート労働者の「パート収入は家計の補助。保険料徴収は想定していない」とする声を受け、あっさり断念したのは象徴的だった。
 議論不足も際立った。未加入者や保険料未納者が4割近くいるとされる国民年金制度の改革は、議論すべき主要課題だったが、与党協の自民メンバーが実質的に意見を交わしたのはわずか3回。メンバーからは「今回は現行制度の延長線上に乗っかった『継ぎはぎの改革』だ」と、力ない言葉も漏れるほど、協議の内実は乏しかった。(了)[2004-01-30-20:31]





既に破綻した自公の年金公約

(『週刊ポスト』H16.1.9抜粋)
http://www.weeklypost.com/jp/040109jp/index/index1.html

 目前の問題として、≪団塊の世代≫が受給者になる10年度までに、本誌試算ではなんと保険料不足と支払い額の予想以上の伸びによって30兆円の財源不足が生じる。
 人口予測を少なめに見積もっている厚労省側も、そうなることは百も承知のはずだ。そこで厚労省は、今回の年金改正は暫定的なもので、すぐに次の抜本改革をするといい始めた。坂口力・厚生労働大臣は11月30日の『年金改革タウンミーティング』でこう発言している。
 「1年間かけてじっくり議論し、(抜本改革の)結論を出したい
 ちょっと待ってほしい。坂口氏は03年9月に年金改正試案を発表し、それを叩き台に現在の論議が進められている。公明党は坂口試案を総選挙のマニフェストに掲げて、≪年金100年安心プラン≫と大宣伝を繰り広げたばかりではないか。それをいまさら、「1年後に抜本改革」では、国民は詐欺にあったようなものだ。坂口氏=公明党の年金改正は≪1年安心プラン≫だったことになる
 だが、前章で指摘したように、政府の年金改正案は人口予測の点ですでに破綻しており、次なる改正でたて続けに国民の負担を増やそうと考えているのは明白だ。坂口氏のいう「1年後の抜本改革」こそ、2007年問題で不足する30兆円をどこから取るかが最大のテーマになる。
 現状の制度のままで、年金財政を立て直すには「取る保険料を増やす」か「出る受給額を減らす」かしかない。が、保険料率を上げるのはもう限界に来ている。もし、2010年度時点の被保険者数3333万人で30兆円を賄うとすると、今より16%引き上げ、つまり保険料率30%が必要になる計算だ。これでは、老後の生活の前に、現役世代の家計が破綻してしまう。だから政府は、今回の改正で将来の保険料率を「18・5%」にとどめることを検討している。
 となれば、残る改悪は受給カットしかない。
 厚労省がターゲットにしようとしているのが、受給者としての≪団塊の世代≫なのである。人口の多さを逆手に取って、その世代の受給額を減らすことで、年金破綻を誤魔化そうとしているわけだ。
 11月発表の厚労省案には、すでにこっそりとその“悪夢のプラン”が紛れ込んでいた。「マクロ経済スライドによる給付の調整」である。
 そのしくみは多少複雑だが、簡単にいえば、物価以外に、経済成長率、賃金、人口によって、年金額を“調整”するというもの。つまり、「受給者が多くなり、少子化が進んだから、年金額を調整しよう」と政府が好き勝手に受給額を下げられるようになる
 好評発売中の本誌増刊『丸ごと1冊 夫婦の年金』では、最新の制度に基づいて受給額を試算しているが、平均的な団塊世代の夫婦(47〜49年生まれ)の場合、夫が年金を満額受け取る11年からは、2人の受給額は月額24万円になる。現役時代の収入の59・4%に相当する。しかし、不足する30兆円がすべて団塊の世代をはじめとする受給者に転嫁されると、それは一気に37・9%まで下がり、夫婦の受給額はなんと月額わずか15万3000円になってしまう。約4割もの年金カットだ。
 まだある。年金課税の強化だ。65歳以上の高齢者に適用している「老年者控除」(控除額50万円)や年金収入への「公的年金等控除」の縮小も検討されている。





「公明の財源案」極めて問題(仮題)

―単なる数字のつじつま合わせだ―
―年金改革案―
(『読売新聞』社説H15.12.18抜粋)

 単なる数字のつじつま合わせを、「改革」とは言わない。
 焦眉(しょうび)の急となっていた年金制度改革について、政府・与党が正式案を決めた。
 だが、肝心の中身は、相変わらず現役世代の負担増を軸とした、小手先の調整にとどまった。基礎年金の国庫負担割合引き上げに必要な財源の確保策も明確ではない。
 4年後には、日本は人口減少社会に突入する。数字のつじつま合わせに時間を費やしている余裕はない。政府・与党は今回の“改革案”でお茶を濁すことなく、抜本改革に向けた論議を、直ちにスタートすべきだ。
 焦点となった保険料率の上限は、18・35%に落ち着いた。何とも中途半端な数字となったのは、自民党と公明党、厚生族のメンツが絡んだ、小数点以下の攻防の結果である。前提は、厚生年金の給付水準を現役世代の手取り収入の50%以上を確保する、との与党合意だ。
 老後の安心を保証するのが年金の目的であり、政治が一定の給付水準を約束するのは分かる。だが、現役世代の負担だけで賄おうとするのは間違いだ。保険料を折半する企業の負担も重くなる。
 取りやすいところから取るだけでは、現役世代の理解は得られまい。(中略)
 理念を欠いた財源あさりも目立つ。国庫負担割合の引き上げに必要な2兆7千億円の財源の一部を、年金課税の強化で賄うのはいいとしよう。世代間の不公平是正の観点からも、やむを得ない。
 だが、所得税の定率減税の縮減・廃止は、極めて問題だ。サラリーマンの中堅層を狙い撃ちした増税策であり、現役世代の過度な負担を避けるという改革の趣旨に反する。再検討が必要だ。(後略)[2003-12-18-01:21]
------------------------------------------------------------
公明党は所得税の定率減税廃止を財源に充てる案を示しているが、自民党内には「景気回復の足を引っ張る」と強い反対がある。(『毎日新聞』社説031209)





「心安らかな老後」無理(仮題)

―年金改革案―
(『読売新聞』編集手帳H15.12.18抜粋)

◆与党の自民、公明両党が年金改革の骨格部分で合意に達した。給付水準を語って、制度を支える財源を語らない。心安らかな老後を思い浮かべろ、というには無理がある◆女性一人が生涯に「1・39」人の子供を産むという前提も、現実の数字「1・32」に比べて楽観的に過ぎよう。改革案がたちまち過去の遺物に変じる不安は消えない[2003-12-18-01:21]





その場しのぎは通用しない

―年金改革案―
(『毎日新聞』社説H15.12.18抜粋)

 これが年金改革案の名に値するのだろうか。政府・与党が17日にまとめた年金改革案は抜本見直しの先送りに過ぎず、国民の年金不安を解消する中身にはなっていない
 小手先の改正を積み重ねてきた結果、年金が分かりにくく、信頼性に欠ける制度となっている現実への反省が見られない
 若者をはじめ現役世代の年金不信にどう手を打つのか。そのための方策も見えてこない。基礎年金の未納率が4割近くにも達している。年金離れの現状をどう打開していくのか。これにも明確な答えがない。
 政府・与党の改革案には多くの問題点や疑問がある。来年の参院選挙を意識するあまり、無理に無理を積み重ねてつじつま合わせを行ったが、かえって矛盾が表に出てしまう結果となった。[2003-12-18-00:55]





公明党支持層の抵抗が小さい案(仮題)

―『<発信箱>誰のための年金改革』より―
(中村秀明記者『毎日新聞ニュース速報』H15.11.27)

 どこまで人のことを思いやれるか、想像力を持てるか。年金改革の論議が、そんな問いを突きつけている。
 厚生労働省は、こんな事態になるまで放ったらかしだった責任には知らん顔で、「このままでは制度崩壊だ」と危機感をあおる。破たん寸前のところに、お金を払う人はいないから、国民年金の保険料未納が増えるのは当たり前だ。
 坂口力厚労相は「保険料は年収の20%以下、給付水準は手取り収入の50%台」という厚生年金改革案を示した。「これくらい仕方ないか」とも思わせるが、よく読むと受給世代の高齢者の痛みが少ない。なんだ、公明党支持層の抵抗が小さい案というわけか。
 厚労省案で保険料負担が重くなる経済界は反発しているが、その理屈には驚く。「企業収益を圧迫し、厳しい国際競争の中にある企業の競争力の低下を招き、新規雇用にも著しい悪影響がある」という。そこまで言うなら「ロボットでも雇って、外国企業と競えば」と言いたくなる。国際競争力なんて持ち出さなくても、もっと言い方はあるはずだ。
 一番不安なのが、この問題に口をはさめず、黙っているしかない子どもや、まだ生まれていない世代を、誰も代弁しようとしないことだ。
 厚労省案だと、この世代の負担は重くて恩恵は薄い。痛みが最も大きいのだ。「大人になる前に決まっていた」と受け入れるしかないから、今は選挙権がないから、どうでもいいのか。
 「なぜ、私たちの存在を真剣に考えてくれなかったの」。未来のある日、そう言われて口ごもりたくはない。(経済部)[2003-11-27-00:37]





公明党 年金でも公約違反

―物価下落分の給付額引き下げ「やむを得ない」―
(『しんぶん赤旗』H14.8.10)

 小泉内閣は7日の閣議で、来年度予算の概算要求基準のなかで、2003年度の年金額を物価の下落に合わせて減額することを決めました。

 閣議決定前の政府・与党政策懇談会(5日)で、公明党の冬柴鉄三幹事長は、2002年の物価下落分(0.6%)の引き下げは「やむを得ない」とのべ、選挙での年金引き上げの公約に背を向け、これを容認。坂口力厚生労働相は、人事院の国家公務員給与の引き下げ勧告があれば「お願いをしなければならない」(2日)と、いち早く年金減額を認める方針を表明しています。

 年金の「物価スライド制」はもともと、年金の実質価値が下がらないように、物価の上昇に応じて年金給付額を引き上げる制度です。2000年度から3年間の予算では、物価は下がりましたが、老後の生活を確保するため、物価スライド制の趣旨にそって特例で引き下げを凍結し、年金額を維持してきました。

 厚生年金の場合、厚労省の標準モデルでみると、0.6%の引き下げで月1400円程度の減額に。1年間では約1万7000円の給付減となります。財務省はさらに過去3年の消費者物価下落分を合わせた2.3%の引き下げを求めています。

 公明党は、2001年7月の参院選前に出した政策提言で、「基礎年金の給付水準を見直し、年金額の引き上げを行います」と明言。各政党の主張を特集した『東京新聞』(同年7月11日付)でも「年金水準を引き上げる」と公約していました。

 同党は、先の国会で国民に1兆5000億円を超える負担増を押しつける医療改悪法(7月26日に成立)強行を推進。「さらなる患者負担増には断じて反対」という選挙での公約を破ったばかりです。今回、財務省の主張する2.3%引き下げには反対するポーズをみせて世論をかわそうとしていますが、公約破りの裏切りは隠せません。