海外広布
台湾広布
面積:3万6000q(九州よりやや小さい)
人口:2329万人
住民:漢民族(約98パーセント)
言語:北京語、福建語、客家語
【国土世間】
台湾は中国大陸の南東にあり台湾本島・澎湖諸島など79の島からなる。日本の与那国島とは直線距離で110キロと離れていない。かつては国民党一党独裁のもとで戒厳令がしかれ、国際的にも孤立した中で、経済活動に専念してきたが、1987年7月に戒厳令が解除されると、現在の経済的繁栄と政治的自由を達成し、人口密度の高さも相まって、活気に満ちた。
台湾は、主に電子工業を発展させて日本のように工業製品の開発提供で外貨を獲得してきたが、先進国企業からの委託生産に特化してきたため知名度は低い。2001年のITバブル崩壊後、一時は経済成長率がマイナスとなったが、現在は持ち直している。今年は、台湾高速鉄道が開業したなどの明るいニュースもある。(『大白法』H19.5.16)
<彰化県・雲林県・嘉義県>
台湾の中南部に位置する彰化県・雲林県・嘉義県は、台湾の穀倉地帯である。1年を通して気候が温和なため、農産物が数多く生産されている。
この地は17世紀後半、清王朝の時代に中国大陸の福建省から多くの人が移り住み、鹿港での貿易・商業などにより台湾でいち早く発展した。
今年8月の台風8号では、台湾南部の地域が最も被害が大きかったが、中南部も多数の死傷者があったほか、農作物へ深刻な被害があった。
<桃園県> 台湾の北西部に位置する桃園県は、北部で台北県、南部で新竹県、東部で宜蘭県に隣接し、桃園国際空港を有する。
面積1,220ku、人口約200万人。
山海を有する風光明媚な土地柄で、標高2,030mの拉拉山は地名の由来となる桃などの果物や烏龍茶の産地として有名である。
一方、コンピューター産業などの近代的工業地帯でもある。(『大白法』H22.3.16)
―正行院(旧桃園布教所)― 平成20年5月25日、桃園駅より徒歩3分の所にある商業ビルの8階部分のすべてを買い取り、台湾第7番目の法城、桃園布教所として出発した。
本年1月24日、御法主日如上人猊下の御親修を賜り、山号院号公称並びに板御本尊入仏法要を奉修し、本種山正行院としての新たな一歩を踏み出した。
信徒は、桃園県の他、台北県西端の鶯歌鎮、新竹県関西鎮に住む法華講員約2,000名が所属し、地域広布に向かって前進している。(『大白法』H22.3.16)
<台中市・南投県>
台湾中部の台中盆地に位置する台中市は、同地方の経済文化の中心都市である。南投県は、台中市から内陸に入った所にあり、台湾最高峰の玉山、台湾最大の湖・日月潭のある風光明媚な所である。
―妙行院―
1999(平成11)年3月に本興院中台分院として設立され、翌年3月に布教所に昇格、長沢正奏御尊師が常駐され、毎年折伏目標を確実に達成してきた。2004年3月には信徒増加のため広い布教所に移転し、同年11月、前御法主日顕上人猊下の御親修を賜り、山号院号を公称し現在に至る。
現在妙行院には、台中市と南投県在住の信徒が所属し、中台本部の7支部が組織されている。(『大白法』H23.5.16)
<高雄市・台南市・屏東県>
台湾南部のこの地域は、北回帰線より南に位置する熱帯地域であり、1年を通じて常夏の気侯である。
法宣院のある高雄市は台湾第2の都市として海運業・重工業が盛んである。また、台南市は旧跡が多く残り「台湾の京都」の異名を持つ。屏東県は人口87万人、面積は神奈川県より少し大きいぐらいで、フルーツの生産やレジャー産業が盛んである。
―法宣院―
南台分院、南台布教所を経て2001(平成13)年9月28日、前御法主日顕上人猊下大導師のもと、移転新築落慶入仏法要が奉修された。昨年10周年を迎え、現在は1本部5支部の体制で信行に励んでいる。(『大白法』H24.6.16)
<宜蘭縣>
宜蘭縣のある蘭陽平野は、三方を山に囲まれた肥沃な土壌が広がる農業地帯。「竹風蘭雨」と言われ、新竹では風、宜蘭では雨が多く、冬には数ヵ月にわたりぐずついた天気になることも珍しくない。
―妙照院―
2002年6月に宜蘭縣の中心都市・宜蘭市と羅東鎮のほぼ中間地点に東台布教所として設立され、2004年11月末に前御法主日顕上人猊下の御親修を賜り、山号院号を公称し妙照院となった。2008年1月に、遠隔地域である花蓮縣に花蓮分院を設立。2010年7月に同分院が布教所に昇格し現在に至る。妙照院は、御主管・佐藤信俊御尊師のもと、宜蘭縣在住信徒が所属し、東台本部を4支部に分けて活動している。(『大白法』H23.10.16)
<新竹縣・苗栗縣>
苗栗縣は、山地が8割を占める山と木に囲まれた土地柄であり、「山城」とも呼ばれる。
苗栗縣に隣接する新竹縣も山林渓谷が美しく、冬の季節風が強い土地柄から「風城」とも呼ばれる。近年、新竹縣は、ガラス、肥料、セメント、製薬、パソコンなど、工業都市として発展しつつある。
―妙徳寺―
苗栗縣にある妙徳寺には台湾法華講12本部のうち竹苗本部が所属する。管轄する地域は、新竹縣と苗栗縣である。
<台湾東部>
内陸は台湾を代表する山が連なり。長い海岸線は太平洋に面しているため平地は少ない。しかし、景勝地が多いことから観光が盛んである。また、台地を利用しての茶葉栽培など、農業も盛んである。
―花東布教所―
花東布教所は、民国97(2008)年に妙照院花蓮分院として、妙照院所属の信徒の中でも特に花蓮県地域在住信徒の法城として開院された。分院時代は、1日も早く常駐僧侶を迎えるべく、毎日、現地信徒が交代で分院の留守番を担当し、御本尊様をお護りする中で、日々、折伏をはじめとする仏道修行に精進してきた。そうした精進が実り民国99(2010)年7月18日、花東布教所として昇格し、漆畑海外部長の御導師のもと開所法要が奉修され、花蓮県及び台東県の両県を管轄するようになり、現在に至っている。
【広布の歩み】
―毎月300名以上の入信者が!―
(『大白法』H19.4.16ほか編集)
<2010.7.18>
・妙照院花蓮分院が、布教所に昇格。台湾花蓮県吉安郷において、
花東布教所の開所法要が、御法主日如上人猊下の御名代として海外部長・漆畑行雄御尊師が赴かれ、厳粛かつ盛大に奉修された。
<2008.12.21>
・台湾台北県三重市で、台湾第9番目の法城となる日蓮正宗
三重布教所の開所法要が、御法主日如上人猊下の御名代として海外部長・漆畑行雄御尊師が赴かれ、厳粛かつ盛大に奉修された。
<2008.5.25>
・台湾桃園県桃園市において、台湾第8番目の法城となる日蓮正宗
桃園布教所の開所法要が、御法主日如上人猊下の御名代として海外部長・漆畑行雄御尊師の御導師のもと晴天に恵まれ、厳粛かつ盛大に奉修された。
<2008.1.20>
・花蓮県において、
妙照院花蓮分院の開院法要が執り行われた。台湾第7番目の法城となる。
<2007.7.22>
・
彰雲布教所の開所法要が、御法主日如上人猊下の御名代として海外部長・漆畑行雄御尊師の御導師のも、盛大に厳修された。同国としては第6番目の法城となる。
<2007.5.19>
・御法主日如上人猊下の御訪台を賜り、妙徳寺において板御本尊入仏法要が盛大に奉修された。
<2004.11.26〜30>
・御法主日顕上人猊下の御親修によって、
本因山妙行院(台中)・本教山妙照院(宜蘭)の山院号公称および板御本尊御入仏法要を執り行なわれた。
<2002.12.25>
・台湾第5番目の法城として建立として
妙徳寺が建立された。
<2002.6.23>
・台湾東部信徒の信心の拠点となるべく宜蘭県の中心都市である宜蘭市と羅東鎮のほぼ中間地点に
東台布教所が設立された。
<2001.9>
・御法主日顕上人猊下の御親修によって「秘要山法宣院移転新築落慶入仏法要」が奉修された。
<2000>
・本興院の中台分院が布教所に昇格(
中台布教所)。このとき、常駐責任者として長沢正奏御尊師を迎えた。
<1999>
・中部台湾の信徒の中心拠点となるべく、本興院の
中台分院が設立された。
・台湾大地震。この時の地震では、2000人以上の死者と9000人弱の怪我人が出たが、震源地近くにも大勢の法華講員が在住していたにも拘(かか)わらず、法華講員で人的被害を受けた人は、ただの1人もいなかったのである。この奇跡ともいえる現証は、台湾の法華講員に、御本尊へのさらなる確信をもたらし、周囲に向けての折伏に拍車をかけた。
<1997>
・首都・台北市の1等地に、中華民国日蓮正宗基金会を母体とする待望の第1号寺院、「
中道山本興院」が建立され、名実共に僧俗和合の体制ができ上がった。
<1996>
・海外部長・尾林日至御尊能師をはじめとする正宗御僧侶をまじえた法人「
中華民国日蓮正宗基金会」(※台湾には日本のような宗教法人制度がないために、いわゆる財団法人となる)が、中華民国政府から認可された。
<1992>
・
信徒による法人が設立されるとともに、
日蓮正宗台北(たいぺい)事務所が開設されて、御僧侶が赴任された。
・創価学会は、国情を理由にして「日本の僧侶は台湾での布教はできない」と説明し、
宗門と信徒の接触を遮断(しゃだん)してきた。ところが、宗務院海外部が直接、現地の状況を確認していったところ、なんと、創価学会の説明はまったくの嘘であったことが判明したのである。
<1991>
・創価学会問題が勃発し、じつに
2000名にものぼる信徒が、迷わず創価学会を離れて日蓮正宗に附(つ)いた。
台湾における弘教の進展は、この10年間で7倍にも達しており、信徒数も全土で2万5千名を突破、きわめて早い速度で正法流布の体制ができ上がりつつあるといえよう。
現在、台北市の
本興院をはじめ、高雄(たかお)市に
法宣院、台中市に
妙行院、宜蘭(ぎらん)県に
妙照院、苗栗(びょうりつ)県に
妙徳寺の、5つの法城があり、
8名の御僧侶が常駐して、信徒の育成に当たられている。
こうした盤石な体勢のもと、現在、台湾では、
月々300名もの人が御授戒を受けて入信し続けており、今後、さらに発展していくことは疑いない。
また、同国では、日本と違って、こうした法人の場合、社会貢献を定款(ていかん)に盛り込むことが条件付けられるが、それに順じて台湾の法華講員は、寄附や奨学金の制度を設置し、さらに献血や海岸清掃など、ボランティア活動も積極的に展開している。
まさに台湾の法華講員は、同国における広布の先駆者として、今、喜々として仏道をひた走っているのである。